平成29年 6月第336回定例会(第2日 6月 6日)代表質問

 

平成29 6月第336回定例会(第2 6 6日)

 

 

 

○議長(藤田孝夫) 

 

  発言は、通告に基づき、順次議長より指名いたします。

 

  まず、安福英則議員。

 

   〔安福英則議員登壇〕

 

○(安福英則議員)  皆さん、おはようございます。

 

  自由民主党議員団を代表し、分割方式にて、以下8問の質問を行います。

 

  まず、質問の第1は、井戸知事の5期目に向けた決意についてであります。

 

  2月定例県議会で、井戸知事におかれては、新しい兵庫を創造する道筋をつけるべく、この夏の知事選挙に出馬する決意を表明されました。

 

  井戸知事は、就任当初から16年近くにわたり、県民の参画と協働を基本に、地域の元気づくりや県民の安全・安心の確保を県政の最重点課題として、各般の施策を精力的、かつスピード感をもって推進してこられたところであります。

 

  特に今任期においては、本県経済を着実に回復基調に乗せたこと、阪神・淡路大震災で悪化した本県財政を回復させ、平成30年度には収支均衡を図る目途をつけたこと、近い将来発生が懸念される南海トラフ地震などへの備えに対し、ハード・ソフト両面から安全対策を講じてきたことや、県内外で多発した自然災害に適切に対応してきた成果を高く評価するものであります。

 

  しかし、今日の兵庫県を取り巻く状況を見ると、急激な人口減少と少子・高齢化に直面しており、安心して子供を産み育てることができる環境づくり、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けた保健・医療・福祉基盤の整備が急がれます。加えて、東京への一極集中の是正など、今後、取り組むべき課題が山積している状況にあります。

 

  こうした中、井戸知事は中央政財界との幅広い人脈を持ち、関西広域連合長に再任されるなど、関西政財界、行政関係者からも高い評価と厚い信頼を得ておる井戸知事にこそ、兵庫の強いリーダーとして引き続き活躍してもらうことが、多くの県民の期待するところであります。

 

  我が自由民主党議員団としても、これらの課題に的確に対応し、その解決に向け着実に道筋をつけ新たな時代の兵庫を築くことができるのは、井戸知事をおいてほかにないと考えます。

 

  本県議会の最大会派としても、その役割を十分認識し、県政発展のため、知事とともに次期県政の推進に邁進していく覚悟であり、井戸知事には、これまでの取組の集大成として、これらの課題の解決に向け着実に道筋をつけることが、リーダーとしての責務であります。決してマンネリ化していると言われないよう、県民が地域で友と家族とともに夢を語れる兵庫を示し、目指していただきたいと考えます。

 

  ついては、5期目となる知事選に臨むに当たり、これまでの4年間の取組を踏まえ、多様な地域に住まう県民一人ひとりの夢や願いを叶える新たな兵庫をどのように作り上げていこうとされるのか、知事の決意をお伺いします。

 

  2問目からは質問席から行いますので、よろしくお願いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  井戸知事。

 

   〔井戸知事登壇〕

 

○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団を代表しての安福英則議員のご質問にお答えいたします。

 

  ただいま、知事5期目に向けた決意についてのお尋ねがありました。

 

  私、知事に就任して4期16年になろうとしております。一貫して県民とともに歩む参画と協働を基本姿勢として、県民目線、県民本位、現場主義を貫いてまいりました。阪神・淡路大震災からの創造的復興、防災・医療、健康など、安全で元気なふるさと兵庫づくり、そして、それを支える行財政構造改革など、その時々の課題に誠心誠意取り組んでまいりました。

 

  特に、今期の4年間は、津波防災インフラ整備などの防災・減災対策、県立病院の計画的な整備、子育て環境の整備など、県民の安全・安心対策を進めるとともに、農業を含めた産業の革新、あるいは、湾岸道路西伸部の着工など交流基盤の整備、そして、インバウンドなどの交流促進対策なども行ってまいりました。

 

  しかし、何よりも重要なのは、人口減少下でも兵庫県の活力を保つ地域を創る地域創生について、議会の皆様にも協力をいただき地域創生条例を制定し、その枠組みのもとに進めることができたということだと考えています。

 

  今後目指すのは、活力あるふるさと兵庫の実現です。安定した社会基盤を創り、その上に立って活発な経済活動が展開され、すこやかで充実した生活が営まれる活力のある兵庫、そして生まれ育った人や住んでいる人が、それぞれの夢の実現に向けて積極的に挑戦できる、ふるさと兵庫を創っていくことだと考えています。

 

  このための第1の課題は、行財政構造改革を成し遂げて、来年7月12日に迎えます県政150年を契機に、新たな将来展望を描き、兵庫の未来を開くことです。第2に、兵庫の潜在力、ポテンシャルを生かして地域創生を軌道に乗せることです。第3に、どこよりも安全な地域を創ることです。阪神・淡路大震災の経験や記憶が風化されかねませんので、これを強化してまいります。第4に、子供からお年寄りまで安心できる暮らしを作ること。第5に、交流をもっともっと増やすこと。第6に、地方自立の基盤をつくること、これらの取組を展開してまいります。

 

  未来は、待つものではありません。自ら創り出すものです。今を生きる私たちは、未来を生きる世代に希望に満ちた兵庫を引き継がなければなりません。参画と協働から改めてスタートし、ふるさとを愛する県民の知恵と力を結集して、活力あるふるさと兵庫の実現に取り組んでまいります。

 

  県議会とも、これまで以上に連携を密にしながら、県政の新たなステージを切り開いてまいりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 

○議長(藤田孝夫)  安福議員。

 

○(安福英則議員)  知事から、5期目に臨む決意をお伺いいたしました。

 

  地域創生をはじめ、県政を取り巻く課題に対しましては、持続性のある取組を息長く続けていく必要があり、一朝一夕に大きな成果が出るものではございません。これまでの16年間の積み重ねを礎に、新たな兵庫に向けて取り組まれることをよろしくお願いしたいと思います。

 

  次の質問に移ります。

 

  質問の第2は、人口増大に向けた地域創生の本格実施についてであります。

 

  平成26年度には、地域創生の理念や方向性について議会と議論を重ね、全国で初めて地域創生条例を制定したこと、さらには、平成27年度には地域創生戦略を策定し、兵庫県を新たな発展に導く地域創生の取組をスタートさせたことは、知事の特筆すべき成果でもあります。

 

  しかし、現下の兵庫県政を取り巻く状況を見ると、出生率は上昇傾向にあるものの、保育人材の確保など、子育て支援環境の整備は急を要しており、総務省発表の住民基本台帳人口移動報告では、2016年1年間で兵庫県は6,760人減で、全国ワースト3位となりました。2020年には東京オリンピックもあり、今後も東京への一極集中が続くおそれがあり、このままではいけないと私たち議員団も強い危機感を持っています。

 

  今年度は、いよいよ地域創生を本格化させる年であります。井戸知事には、兵庫を訪れてみたい、住みたいと思わせる多様で魅力ある地域づくりを進め、東京一極集中を打破し、兵庫県の人口を増加に転換していただくよう求めます。そのためには、地域の強みや個性を生かし、若い世代が働きやすく子育てしやすい環境づくり、安全で快適に暮らせる住環境づくり、地域の魅力の効果的な発信など、兵庫ならではの特色ある取組をより一層総合的に進めるべきと考えます。

 

  我が党議員団は、幸いにも県内全ての地域から選出されており、広く県下の事情に精通している強みがあります。それを生かし、今を生きる私たちが後世にふるさと兵庫を継承していくため、県民の知恵と力を結集し、井戸知事とともに本県における地域創生の実現に取り組んでいく所存であります。

 

  ついては、訪れたい、住み良い、住みたいと思わせる魅力ある地域づくりに向け、途に就いたばかりの兵庫の地域創生の本格化を図り、加速させることで、居住人口と交流人口を増大させるよう求めますが、知事のご所見をお伺いいたします。

 

  質問の第3は、若者の県内就職促進についてであります。

 

  総務省発表の人口移動の動きを見ますと、就職を機に東京や大阪などに出ていく傾向が顕著であることが明らかです。また、関係省庁によると、この春に卒業した大学生の就職率は97.6%で、1997年卒業生からの調査開始後、2年連続で過去最高を更新、就職率の上昇も6年連続と、景気回復で企業の採用意欲が高まっており、売り手市場となっています。

 

  文部科学省の調査などによりますと、兵庫県内の大学数は、東京都、大阪府、愛知県の次に多く、北海道と並び全国4位、学生数も全国6位という恵まれた状況ですが、その一方で、兵庫の4年制大学を卒業後、県内企業に就職する人は約3割にとどまると言われています。もともと他府県から兵庫県に進学された方もいるのでしょうが、せっかくのご縁あって兵庫に進学されたのに、就職時に離れてしまうのは非常に残念であります。理由として、若者と県内企業とのマッチングが課題であることは明らかであります。

 

  このため、兵庫県は、「ひょうごで働こう!プロジェクト」と銘打ち、高校生への企業ガイドブック配付による情報発信、カムバックひょうごハローワークの設置、奨学金返済負担軽減制度を設ける中小企業への支援など、若者を兵庫県に定着させる施策を展開しています。

 

  中でも、首都圏の3大学のほか、県内全ての4年制大学37校と地元での就職を促すための協定を結びました。協定締結後は、県から大学に県内企業の採用情報などを提供し、大学側は学内での県内企業の説明会や企業への訪問見学会を開催したりして、兵庫での就職を後押しする取組を進めています。これまで、地方の自治体が東京の大学と連携して卒業生のUターンなどを促す取組はありましたが、県内全ての大学を網羅した協定は全国初であり、知事のリーダーシップがあってこそ実現したものと、高く評価しております。

 

  また、就職後3年以内の離職率が3割に上るとの統計もあるため、大学には、勤務経験がある第二新卒の卒業生にも県内就職を働き掛けてもらうこととされています。

 

  兵庫には、一般に知られていないけれども、技術力や製品力などに優れた企業が県下各地に数多くあります。県では、国内外で高い評価を得ている中小企業をひょうごオンリーワン企業として認定・顕彰されており、知名度が上がることで、優秀な人材の確保、ひいては、更なる技術力の向上につながることが期待されます。

 

  ついては、これら兵庫の地域経済を支える中小企業と兵庫の未来を支える若者の両者をうまくマッチングさせ、若者の県内就職やUJI夕一ン就職を促進いただきたいと考えますが、今後、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  井戸知事。

 

   〔井戸知事登壇〕

 

○知事(井戸敏三)  まず、人口増大に向けた地域創生の本格実施についてのお尋ねがありました。

 

  地域創生元年と称しました昨年を振り返りますと、転出超過が5年ぶりに、わずか649人ではありますが、6,760人と下げ止まりました。出生率も全国的に低下に歯止めが掛からない中でも、わずかながら1.481.49と改善する結果となりました。地域創生の本格化を図ってまいる今年度からは、この流れを確かなものとする必要があります。地域創生戦略に基づき、人口対策と地域の元気づくりの対策を更に強力に推進してまいります。

 

  まず、人口対策としては、自然増対策を進めます。子供を産み育てる環境づくりとして、待機児童対策や子育て負担の軽減などを総合的に行います。高齢者には、安心して暮らせる医療・介護の連携などを強化してまいります。

 

  社会増対策としては、ひょうごで働こう!プロジェクトとして、魅力ある仕事の創出を図ります。大学生や第二新卒等の若い世代の県内就職を促進していきます。東京、兵庫のカムバックひょうごセンターの総合相談や兵庫の企業の情報提供、マッチングなど大学への支援、県内企業の情報発信強化などに取り組みます。

 

  また、交流人口の拡大に向けては、神戸、姫路、豊岡、城崎温泉など、知名度の高い観光地を結ぶひょうごゴールデンルートのプロモーションを実施して、新たな国内外からの誘客拡大策を導入してまいります。加えて、兵庫の暮らしやすさ、安全の高さなどの取組も積極的に進め、兵庫の住みよさ、暮らし良さをアピールしてまいります。

 

  折しも、県政150年を迎えるこの機であります。オール兵庫の体制のもと、地域創生の取組を着実に進めていきます。そして、魅力と活力にあふれるふるさと兵庫を築いてまいりますので、どうぞよろしくご指導を今後ともお願いします。

 

  続いて、若者の県内就職促進についてです。

 

  平成28年の本県人口は、6,760人の県外への転出超過でありましたが、その大半は20代の若者層です。就職を機に、県外に転出する者が多いと思われます。ターゲットは、このような若者の県内就職促進です。

 

  まず、ひょうごで働こう!プロジェクトを行います。奨学金返済の負担軽減制度を設ける中小企業へ支援する。県内全大学との就職支援協定を締結して、就活時における大学生への情報提供を行う。高校生への企業ガイドブックを配付して、高校生に地域の企業の活動を周知させる。カムバックひょうごハローワークの開設を行って、就職と移住相談とを一体的に行う。

 

  加えて、6月12日には、みなと銀行の協力のもとで、大阪で合同企業説明会を開催してまいります。そして、この4月からは、WEBによる学生のインターンシップを進めるための登録システムを導入しました。

 

  4月の有効求人倍率が1.26と、平成における最高値を更新し、県内中小企業の人手不足が強まっています。今後は、さらに二つの方向で取組を強化します。

 

  一つは、いわゆる第二新卒へのアプローチを図ることです。大卒で、ご指摘のように就職した者の約3割が3年以内に離職するという実態に対応して、今日から試験運用をしてまいります「ひょうご生活・しごと・カムバックポータルサイト」での一元的な情報提供をいたします。二つに、大学の既卒者向けの相談窓口の開設を支援してまいります。三つに、ひょうご・しごと情報広場に既卒者向けの相談窓口を開設して、相談に乗ります。このように、大学との連携による県内企業とのマッチングを更に強化していく予定です。

 

  二つ目としては、県内大学や首都圏の主要大学との連携に加えまして、県内高校卒業生の約4割が進学する大阪などの関西圏の大学とも就職支援協定を締結して、県内企業情報の提供など、積極的な働き掛けを行ってまいります。

 

  これからも、ひょうごで生まれ育った若者にはひょうごで働いてほしいという強い願いのもとで取組を展開してまいりますので、今後とものご指導とご支援をよろしくお願いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  安福議員。

 

○(安福英則議員)  知事の思いを語っていただきました。やはり、いろんな施策を兵庫県もやっておるわけですけれども、やはり一番大事なのは、いろんな施策をやっていることを学生たち、若い人たちに本当にどのように伝えていくかというところが一番の課題だと思いますので、その辺につきまして、またひとつよろしくお願いしたいと思います。

 

  次の質問に移ります。

 

  質問の第4は、大規模災害時の情報収集、選択のあり方についてであります。

 

  1,500人もの犠牲者を出した豪華客船タイタニック号が氷山に衝突した原因は、氷山近くを航行していた船舶から発信された警告電信を、忙殺されていた通信士が船長に伝達しなかったことにあります。このように、真に重要な情報が伝わらないことによる失敗は、国内の災害時でも多々起きております。

 

  近年、スマートフォンの普及に伴い、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが、災害時の救助・支援活動のための情報収集手段として活用されることが一般的になっています。

 

  東日本大震災では、三陸沿岸部を中心に津波による被害により情報空白が問題となりましたが、ソーシャルメディアに被災状況や救援情報が書き込まれることで、情報伝達手段として大きな役割を果たしました。

 

  例えば、「どこそこの避難所で紙おむつと粉ミルクが不足している」という書き込みがきっかけとなって、限りある支援物資を必要な被災者のもとに届けることができたこともありました。距離が離れていても、すぐ近くのことのように感じるのは、ソーシャルメディアの良いところでもあります。無事だと分かったり多くの方が見てくれていると分かれば安心しますし、何かしてあげたいと思う気持ちで支援の輪が広がることにもつながります。

 

  熊本地震では、東日本でソーシャルメデイアが役立ったとの経験と全避難所での通信エリアが早期に復旧したこともあり、熊本地震に関するツイートは、発生から1週間で2,610万件に上り、東日本大震災直後の1週間での件数の20倍を超えました。膨大な情報が発信される一方で、そうした情報は、玉石混交かつ断片的になることが多く、不確実な情報やデマ情報など、新たに対処すべき課題も生まれました。

 

  例えば、地震直後に、「近くの動物園からライオンが放たれた」という写真付きの投稿があったり、宅配業者になりすまして「支援物資輸送協力隊を結成した」との書き込みがなされたこともありました。

 

  受け取った側が、書き込まれた情報の真偽を確認するのは難しく、ソーシャルメディアの情報は拡散されると、これから支援が必要なのか、既に支援が届いたのか、現地の状況とのタイムラグが生じて混乱にもつながりかねません。特に、救助に関しては人命に関わることにもなりかねません。発信を規制することはできませんので、本当に必要な被災、救援情報が埋もれて見えにくくなること、情報が錯綜することを前提に次の災害に備えることが必要です。

 

  大規模災害時の医療現場では、救急の優先順位の高い患者から治療するために、トリアージ、選別をしますが、それと同じことが情報にも必要です。災害直後は交通が遮断されていることも多く、行政による情報収集だけでは限界があります。

 

  よって、最善の救助、支援を行うためには、ソーシャルメディアに寄せられる膨大な情報も含めて、生存情報など内容の重要度、情報に付された場所や時間の明確性、発信者の属性等をもとに、災害担当者が緊急性や必要性を即時に優先度を適切に判断し、救援、支援につなげていくことが求められますが、大規模災害時の情報収集、選択のあり方について、所見を伺います。

 

  質問の第5は、高度情報社会に主体的に対応できる情報リテラシーの育成についてであります。

 

  アメリカ大統領選の選挙中のことですが、ローマ法王がトランプ氏支持を表明といったフェイクニュースがあふれました。アメリカ大統領選では、こうしたフェイクニュースやSNSなどで拡散した、あやふやな情報が選挙結果に影響を与えると言われております。

 

  また、少し前になりますが、大学入試問題を試験中にネットに投稿して回答を得ていたことを皆さんも覚えておられることと思います。

 

  このように、ネットで発信されていることをうのみにしたり検索すれば、知りたい情報が見つかると思っている方が多くおられるのが現状です。今や、一般家庭へのインターネットの普及率は8割を超え、スマホの所有率は、中学生が5割、高校生は9割を超えています。調べ学習や夏休みの自由研究で学校などで展示されたものを見ると、ネットからプリントアウトしたものが張り付けられているものがあります。調べている子供の姿を見て、家の方が手を貸したのかもしれません。しかし、その情報が信頼性のある情報なのかどうか吟味して、内容を理解してから使われていることは、まれなのではないでしょうか。

 

  確かに、インターネット上の情報も、情報公開のコストの安さ手軽さから、さまざまな機関が有益な情報をネットに掲載されるようになってきています。また、冊子などにない速報性があるために、ネットを本や図書館のように電子図書館として活用可能になりつつある中、活用に際しては、情報を主体的に選択し活用するそれなりの能力、つまり情報リテラシーが求められます。もちろん、情報リテラシーだけでなく、実験・観察、外遊び、人とのコミュニケーションなど、現実世界での体験を優先して育てるべきとは考えますが、子供たちを取り巻く環境がこれだけ変わってきている、つまり、有無を言わせず情報を浴びせられる環境に置かれている現在、ネットの情報にどう接するかは避けて通れない重要な課題であり、単にネット情報への接し方を教えるだけでは解決しない問題と考えます。

 

  ついては、教育現場において、子供たちの知りたい意欲を大切にしながら国語力を身に付けることは基本でありますが、情報過多となっている今こそ、氾濫する情報に振り回されないで、得られた情報の真偽や必要性を見極め、自ら判断し活用する情報リテラシーを育成することが必要と考えます。そこで、子供たちに、これらの情報リテラシーをいかに身に付けるか、ご所見と今後の取組をお伺いいたします。

 

  質問の第6は、良質な地域医療の確保についてであります。

 

  熊本地震では、1,600人余りの患者が被災した病院からの避難を余儀なくされ、その後、亡くなった人もいました。心臓病の治療で病院の集中治療室にいた4歳の女の子も、そのうちの一人です。近くの病院も被災していたため、治療に対応できたのは100キロ先の福岡市の病院しかなく、転院から5日後に亡くなってしまいました。

 

  災害時に、どのように医療を継続させるのか、熊本地震を教訓に、長崎県では、県内全ての地域を網羅した300以上の医療機関が参加し、暗号化されたインターネットを通じて、電子カルテの共有を進めています。

 

  診察内容や処方した薬、検査の画像、診断結果の履歴など、患者の医療データを記載したカルテは、地域内で複数の医療機関に通院していても、1人に1枚だけ。電子カルテを導入することで、カルテのコピーはデータセンターに蓄積されるため、診療所のデータが何らかの理由で失われても修復が可能で、改ざん防止などの効果も期待できます。

 

  阪神・淡路をはじめとする大震災では、かかりつけ医療機関が被災して患者の医療情報が失われてしまった例も少なくありませんでしたが、かかりつけ医が診療できなくなっても、電子カルテを共有していれば、被災した病院から避難した患者を受け入れた医療機関は治療をスムーズに継続できるものであり、電子カルテを地域の医療機関や検査機関で共有する取組は、長崎県以外の都府県にも広がっています。

 

  医療情報の一元管理体制が普及すれば、病院と診療所も互いに連携しやすくなり、医療や介護、生活支援などを一体的に提供する地域包括ケアも推進しやすくなります。つまり、入院患者が在宅医療に移行する際に、多職種間で同じ情報を共有することで連携がスムーズになったり、夜間・休日の救急診療がスムーズになる、ネットワークを活用して遠隔画像診断も可能となるなど、質の高いケアの提供が可能となっていきます。

 

  さらには、患者自身も情報を閲覧可能にすれば、自身が受けた医療の内容を理解しやすくなったり第三者に意見を求めやすくなったりするメリットもあります。これまでのさまざまな医療関係者が、それぞれの専門分野に基づいて患者にアプローチするチーム医療から更に進んで、自宅で行う運動や食事療法、投薬継続など、患者自身が行わなければならないことを着実に行うチーム医療に、自ら治療に加わる能動的な立場になる新しいチーム医療の可能性を秘めていると考えます。

 

  ついては、本県においても、医師や病床など、医療資源の地域偏在は解消されていない現状にあって、地域内での電子カルテによる情報共有をはじめ、医療機関間、さらには、在宅医療に関わる多職種間で連携できる環境整備を進めていくことで、県下のどの地域においても、急性期から慢性期、在宅医療・介護に至るまで一連のサービスが切れ目なく受けられるよう、中小の医療機関を含めた地域連携を推進すべきと考えますが、今後、どのようにして良質な地域医療の確保に取り組まれるのか、所見をお伺いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  井戸知事。

 

   〔井戸知事登壇〕

 

○知事(井戸敏三)  大規模災害時の情報収集、選択のあり方についてのお尋ねがありました。

 

  本県では、災害時の被害・救援情報を即時に把握するフェニックス防災システムを整備しております。市町、消防、警察、自衛隊とのネットワークを作り上げています。県内のツイッターで発信された被害・救援情報を、市町別、災害種別、例えば火災とか建物被害とか崖崩れなど、これを時系列に整備する機能も持っています。行政機関からの情報に加えて、住民から臨場感・即時性のある情報も収集しています。これらのSNS情報は、特に被害が大きく情報が入りにくい地域を補うものとして有効に活用してまいります。

 

  一方で、ご指摘のように、SNSはデマや流言、優先度の低い不確実な情報も含まれます。このため、大規模災害発生時には市町の災害対策本部や避難所などへ、ひょうご災害緊急支援隊として職員を迅速に派遣し、県と市町の災害対策本部が密接に連携しながら正確な情報を収集する体制を作り上げています。平成26年の丹波豪雨災害、あるいは昨年の熊本地震では、発災直後に県職員を現地に派遣し、タブレット端末による現地からの中継など、情報収集がつながり、その後の支援体制の構築に役立てました。

 

  9月3日に丹波地域で実施する合同防災訓練では、まず現場の被害画像や状況をスマートフォンやタブレット端末からフェニックス防災システムに伝送して、被害や避難所の状況を把握すること。二つに、これらの情報をもとに応援要員や物資の手配などにつなげる訓練を実施する予定です。

 

  今後とも、市町や消防団等関係機関と連携しながら、スマートフォンによる災害現場情報の把握など、フェニックス防災システムを活用した訓練を積み重ねてまいります。SNS情報を含めた情報収集・分析能力の向上を図る必要がありますので、これにも意を用いながら、更に万全を期してまいります。

 

  続きまして、私から良質な地域医療の確保についてのお尋ねにお答えします。

 

  高齢化が進む中、限られた医療・介護資源を適正・有効に活用する必要があります。このため、昨年10月に地域医療構想を策定しました。各地域において高度急性期から在宅医療、介護に至るまで、一連の医療・介護サービスを切れ目なく提供できる体制整備を進めてまいります。

 

  そのためには、ICTを活用した電子カルテによる診察情報の共有など、地域ネットワークの構築が大変重要です。また、在宅医療に関わる多職種間の医療と介護の連携なども取り組まなくてはなりません。

 

  本県では、地域の中核病院と周辺医療機関との連携を図るために、「h-Anshinむこねっと」や「北はりま絆ネット」、「あわじネット」の整備を通じて、地域ごとに地域医療ネットワークを構築して、中小の医療機関が地域連携し電子カルテ情報を共有し、効果的な診療が提供されております。

 

  また、医療介護推進基金を活用して、医療と介護を連携した在宅医療を推進するために、ICTを活用して医師や看護師、介護関係者など多職種が連携して、患者の生体情報、例えば血圧や体温、療養状況や病状などを携帯端末で共有できる在宅医療地域ネットワークを、平成28年度は全県41地域中16地域に整備いたしました。今後も順次導入を進めることによって、地域包括ケアシステムの推進にも寄与してまいります。

 

  引き続き、地域圏域の関係者の意見やニーズも十分酌み取りながら、地域医療ネットワークを構築、充実させてまいります。これにより、診療情報等を共有し、それぞれの医療機関の専門性、役割を分担しながら連携することができます。このような地域医療ネットワークの構築により、地域医療構想が示す地域完結型医療を実現して良質な地域医療の確保に努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  高井教育長。

 

   〔高井教育長登壇〕

 

○教育長(高井芳朗)  私から情報リテラシーの育成についてお答えをいたします。

 

  ご指摘のように、インターネットは調べものをするには大変便利なものでありますけれども、フェイクニュースなどの真偽が明らかでない情報、あるいは災害時のデマなど、悪意のある情報も氾濫しておりますので、情報の受け手としての能力を高めることが必要でございます。

 

  そのため、学校では、一つには、発信者が公的な機関か個人かといったような発信元の確かな情報かどうかを確認するということ。二つには、最終の更新日はいつかなどを見て、古過ぎて現実と異なる情報ではないかどうかを確認すること。三つには、例えば検索画面で一番最初に出てくるものだけを見て調べものは終わりといったようなことをするのではなくて、必ず複数の情報を見た上で、それらを比較検討することなどを児童生徒の発達段階に応じて教えています。

 

  例えば、インターネットを用いて地域の歴史や文化について調べ学習をする際、あるいは、社会問題についてディベートをする際の論拠として情報を引用する場合などで、これらのことを指導しているところです。

 

  一方、今の子供たちは授業等において自分の意見を発表する活動が重視されているほか、プライベートな活動領域でも、ツイッターやフェイスブックなどで情報を発信する側でもありますので、情報の受け手側としての能力に加えて、情報の送り手としての能力も同時に高めていかねばなりません。

 

  例えば、中学校の技術・家庭科では、肖像権や著作権などの権利について学ぶことになっていますが、情報の受け手として、インターネット上の写真、音楽、動画などが適切なものであるかどうかを考えさせるとともに、情報を発信者の了解を得ることなく安易に転送することのないよう、情報の発信側としての責任も学ぶこととしています。

 

  これらの取組を行うには、指導する教員の指導力向上が不可欠です。平成27年度、28年度にかけて、兵庫教育大学等と連携して体系的な教員研修のプログラムを策定しました。今、その活用を進めているところでございます。

 

  今後も情報の受け手としての能力、送り手としての能力の両面から、児童生徒の情報リテラシーの育成に取り組んでまいります。

 

○議長(藤田孝夫)  安福議員。

 

○(安福英則議員)  知事、また教育長から、それぞれの答弁をいただきました。

 

  フェニックスの防災システムのより一層の充実といいますか、その辺のこともよろしくお願いしたいと思いますし、また先ほど話が出ました地域の医療ネットワーク、これも中身を充実させていただいて、先ほど申し上げましたような対応をぜひともしていただきたいと思います。

 

  自民党の今年度の政務調査のテーマといたしましては、AI、人工知能をはじめ、時代の変化を踏まえた兵庫の未来を切り開く政策の探求を行う予定としております。そういう中で、新しい技術というものは、使い方によっては毒にも薬にもなる可能性があるわけでございますが、先ほど言いました防災、医療、介護をはじめとする県政の中で新しい技術をうまく活用することで、県下のどのような地域であっても安全・安心で元気な兵庫を創っていけると考えます。

 

  教育委員会におかれては、子供たちを取り巻く環境がどのように変わろうとも、翻弄されることなく、自らの未来を自らの手で切り開けるような教育をより一層お願いしたいと思います。

 

  次の質問に移ります。

 

  質問の第7は、減反政策の見直し等を踏まえた次世代につなぐ農業・農村政策についてであります。

 

  棚田に代表される水田に囲まれた農村集落、背後の森、豊かに流れる水路、こうした兵庫の農村景観は実に美しいものがあります。とりわけ、田植え直後の水を張った水田が続く初夏の景観や金色に輝く収穫間際の景観は、代え難い、内外に誇れる風景の一つです。

 

  県内での農業生産の動きを見ると、酒米山田錦のように、酒造会社と結び付いた生産や企業参入による農業の法人経営の動きが拡大するなど、需要に対応した農産物の生産、力強い農業構造の確立に取り組まれています。しかし、本県の農業就業人口のうち、65歳以上が73%を占めるなど、農家の高齢化と担い手不足は深刻な状況となっています。

 

  また、兵庫県は小規模兼業農家が多く、二種兼業の割合が、全国の54%に対し、兵庫県は68%となっており、米の生産コストが全国平均の約1.4倍、10アール当たりの経営所得が全国平均の約半分と、高コストで低収益の経営状況となっています。会社勤め等で安定所得がある小規模兼業農家は、これまで、米価が下がっても先祖伝来の資産を守るため米を作り続ける、つまり「稲作所得が多少赤字になっても稲作を継続する」との声をよく聞きましたが、近年は、肥料代や資材費さえも賄えないために稲作を断念する農家も少なからず出てきています。また、自家消費と縁故米だけの生産を行う自給的農家であっても、「作るより買う方が安いから稲作をやめる」との話もよく聞かれます。

 

  一方、消費者側にとっては、米価は低下しても価格以外の要因によって米の消費量は減少傾向をたどる一方であります。米からパンやパスタなどに代替されたり、女性誌でも低糖質ダイエットの特集記事が組まれるように、副食でのカロリー摂取の増加により、米の一人当たりの年間消費量は、全国平均で昭和37年度には118キロの米を消費していたのが、それをピークに、一貫して減少傾向となり、平成27年度には、半分程度の55キロにまで減少し、総需要量も人口減少に伴い今後一層の減少が懸念されるところであります。

 

  こうした中、平成30年度には、米の生産数量目標の行政による配分が廃止されるなど、米政策が見直されます。この見直しによって、農業者自身の経営判断での米生産が可能となるため、国内の産地間競争の激化が予想され、最近の米の低価格傾向が更に進むと、効率的な農業の展開が困難な条件不利地域などでは、集落機能の維持・保全が難しくなるのではないかという農業者の不安の声が聞かれます。

 

  我が会派は、これまでから兵庫の強みを生かした力強い農業を確立するよう訴えてきました。その先には、農業の持続的な発展によって、農業・農村の有する多面的機能の発揮と農村自体の維持、ひいては子や孫の世代まで安心して夢と希望を持って暮らせる環境を整えていくことにあります。

 

  そこで、来年度からの米の生産調整の見直しによる影響と条件不利地域での取組に対する支援を含め、今後、ひょうごの農業・農村をどのように維持しつつ、力強い農業、活力ある農村を作っていくのか、ご所見をお伺いします。

 

○議長(藤田孝夫)  井戸知事。

 

   〔井戸知事登壇〕

 

○知事(井戸敏三)  力強い農業・農村政策の推進についてのお尋ねをいただきました。

 

  農業を基幹産業にしていく、これがこれからの兵庫県にとりましても基本方針だと考えております。

 

  本県の農業を将来にわたり維持していくためには、農地の9割以上を占める水田の維持が不可欠です。地域に応じた多様な水田農業の展開が必要となります。農業者の高齢化や減少が進む状況ではありますが、その中で平成30年度から米の生産調整の見直しにより、産地間競争の激化や米価の不安定化が予想されています。高齢・兼業農家の規模縮小や離農が更に加速し、耕作放棄地の増加など、地域農業への影響も懸念されます。

 

  県としましては、農業団体と構成します県農業活性化協議会、これは農業関係の17団体で構成しておりますが、県農業活性化協議会が生産量の目安となる全国の需要見通しや県産米への実需者ニーズなどの需要情報を把握いたしまして、農業者に分かりやすく目安を提供し、これに基づき農業者自らが作付を検討して増産することもできるなど、主体的に米づくりができる環境整備を進めています。

 

  需要に応じた米づくりと米以外の作物を組み合わせた水田フル活用を推進していくためにも、まず、JAグループとの共同研究による主食用米のオリジナル新品種の開発を進めています。また、二つに、醤油醸造会社や製パン会社等と小麦や大豆の契約栽培を行います。三つに、主食用米からタマネギやキャベツなどの野菜への転換などに引き続き取り組んで、水田フル活用を推進してまいります。

 

  特に、条件不利地域の農地等の維持管理や集落の活性化を図る必要があります。日本型直接支払制度による農地・水路等の保全活動の推進や、二つに、繁殖和牛の放牧による農地保全や、三つに、朝倉山椒など、あるいは大納言小豆、丹波栗など、農産物のブランド化による付加価値の高い農業の展開などを進めます。

 

  そして、今年度からは不耕作農地の解消に向けまして、JA等が主体となり地域の話し合いによる農地利用図の作成や不耕作農地の借り受けに必要な機械や人材確保等への支援も行ってまいります。

 

  今後とも、農林水産ビジョン2025に基づきまして、大都市近郊の立地である本県の強みを生かした力強い農業の展開、農村のコミュニティ維持などに努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  安福議員。

 

○(安福英則議員)  強みを伸ばして弱いところを補うということで、それぞれの住み慣れた地域で安心して農業が営める元気な農村づくりに対しまして、知事のご尽力、よろしくお願いしたいと思います。

 

  最後の質問に移ります。

 

  質問の第8は、空き家の利活用、流通の促進についてであります。

 

  住まいは、人々の生活の基盤として、県民一人ひとりが豊かに生き生きとした生活を送る上での礎ですが、人口減少、少子・高齢化により、都市部、地方を問わず、全国津々浦々で空き家が発生し、社会的に大きな問題となっています。

 

  空き家の総数が、県内には平成25年時点で約35万戸ありますが、全国ベースで見ると、平成5年の448万戸から平成25年には820万戸と、この20年間で1.8倍に増え、さらに10年後の平成35年には約1,400万戸に達するとの予測もあるなど、空き家の大量発生前夜ともいうべき状況にあります。

 

  空き家の増加により、地域活力の低下や地域コミュニティの衰退が進んでおり、所有者不明の空き家の更なる増加による問題の複雑化も懸念されています。また、空き家の中には、適切な管理が行われず、安全性の低下などの問題が生じているほか、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすなど、地域に外部不経済をもたらしている例もあると聞きます。

 

  このため、平成26年には、我が党の国会議員の議員立法により、空家等対策特別措置法が制定され、特定空家の除却等の仕組みが整備され、市町による空き家の除却に対する取組が着実に進展しているところであります。

 

  一方、利用できる住宅ストックについては、相続を契機とする空き家の発生抑制を図り、新たな利活用を促進し、空き家の市場流通を活性化していくことが重要であります。

 

  また、郊外型住宅団地をはじめ、都心部から離れた区域については、買い物や通院などの利便性低下、コミュニティの衰退、地域経済の停滞等による働く場の減少などの課題への取組を進めることで、まちの価値の再生を図り、空き家の発生抑制を図ることも重要と考えます。

 

  兵庫県では、住宅改修業者登録制度の活用促進や、インスペクション、建物状況調査の普及促進や空き家活用支援事業による改修支援、古民家改修助成など、さまざまな施策に取り組まれており、一定の成果はあるものの、空き家対策が十分に進んでいるとは言えません。

 

  空き家の発生抑制や流通促進には、相続の準備期、相続時、相続後の各段階において、リフォーム、利活用、管理、賃貸・売却などのさまざまな悩みに対して、初歩的な相談から、不動産、建築、金融・税制などの専門的な相談まで、気軽に総合的に受け止めることができるよう、専門家や不動産事業者、自治体、自治会、NPOなど、地域単位で多様な主体が密接に連携した取組が必要であります。

 

  地方部では、地方創生の取組として住宅取得支援制度を充実したり、官民協働で流通活性化に取り組むことで成約数が飛躍的に増加した市町もあると聞きます。

 

  ついては、空き家問題への取組は、中古市場の流通促進はもとより、既存ストックの活用型社会への転換、地域コミュニティの再生、地域創生の実現にもつながるものであることから、空き家対策の推進に向けて、官民総力で総合的に取り組んでいく必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。

 

○議長(藤田孝夫)  荒木副知事。

 

   〔荒木副知事登壇〕

 

○副知事(荒木一聡)  空き家の利活用、流通の促進についてお答えをいたします。

 

  県内の世帯数は約230万、これに対しまして住宅数は約270万戸でありますので、約40万戸の余剰がありますが、住宅・土地統計調査によりますと、空き家数はこの数字を若干下回る35万戸と推計をされています。このうち、約20万戸は売却用や賃貸用として市場で流通しています。残りの約15万戸は、活用の予定がない非流通空き家であり、これへの対策が必要であります。

 

  この非流通空き家のうち、保安上危険なものは空家特別措置法に基づき除却を進めています。使用可能なものは、利活用を支援しています。さらに、既存住宅の流通を促進することと人口減少とともに増加をいたします余剰住宅が非流通空き家となることを予防する対策を講じています。

 

  具体的には、若年者や子育て世帯や移住者への受皿住宅への改修、地域の世代間交流拠点施設への再生、UJIターンの起業の場の活用、田舎暮らしが体験できる農家民宿への改修に対して支援し、空き家の利活用を促進しています。

 

  また、既存住宅の流通促進対策として、建物の状況や調査を確認するインスペクションや、29年度に創設をいたします一定水準を備えた住宅の表示制度を普及していきます。また、国が創設をいたします全国版空き家・空き地バンクへの登録も促進いたします。

 

  さらに、単身高齢世帯住宅などが非流通の空き家になることを防ぐため、親族も対象に、宅建業界ですとか不動産協会など、関係団体7団体によります、ひょうご空き家対策フォーラムを設置しています。

 

  また、弁護士会などの主催によります支援センターにおきましての法律相談も実施をしています。さらに、相続空き家の流通・除却等を促す所得税の特別制度の周知にも取り組んでいきます。

 

  本年5月に、市町、住宅、消費者関係団体で構成をいたします「ひょうご住まいづくり協議会」を発足いたしました。この協議会とも連携をいたしまして、総合的な空き家対策に取り組み、地域の活性化に引き続き努めてまいります。引き続きのご指導をよろしくお願い申し上げます。

 

○議長(藤田孝夫)  安福議員。

 

○(安福英則議員)  責任政党であります我が自由民主党議員団は、今後とも県民に寄り添い、真摯に県民の声に耳を傾けながら、未来の世代へ引き継ぐ道筋をつけるべく、井戸知事とともに車の両輪として、どこよりも夢かなう兵庫の実現を目指していく覚悟であります。今後とも、よろしくお願いしたいと思います。

 

  最後に、髪は白いが、頭もハートも若い、本当の意味での新しい兵庫県づくりに邁進していただくことを最後に申し上げまして、私の代表質問を終わります。

 

  ご清聴どうもありがとうございました。

 

○議長(藤田孝夫)  安福英則議員の質疑、質問は終わりました。

 

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