平成23年 9月第310回定例会(第5日10月 3日)

平成23 9月第310回定例会(第5103日)

 

日程第1、第71号議案ないし第100号議案、報第2号、認第1号ないし認第21号を一括議題とし、質疑並びに県の一般事務に関する質問を続行いたします。
 発言は、通告に基づき、順次議長より指名いたします。
 まず、安福英則議員。(拍手)
  〔安福英則議員登壇〕

皆さん、おはようございます。
 朝来市選出、自由民主党の安福英則でございます。私は、この春の選挙で、日本一の山城跡・竹田城跡のふもとから、朝来市民の熱い支持を受け、この県政の壇上に送っていただきました。
 私は、18年間の町議、市議を通して最も大事な議員の仕事の一つとは、議場における発言だと思っております。
 平成5年、和田山町議会3月定例会で初めての一般質問を行いましたが、演壇で足の震えが止まらなかったことを今でもはっきりと覚えています。経験を重ねる中で、そういうこともなくなりましたが、言いにくい場所、この演壇から言いにくい相手に──県の場合は井戸知事であります──言いにくいことを、言うべきことを発言するのが議員の役割と思っております。与えられた任期中、地域の課題の解消と元気な兵庫県づくりのため頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に基づき6項目7点について質問を行います。
 質問の第1は、児童文学作家・森はなさんの生涯の「NHK朝の連続テレビ小説」放映の実現に向けてであります。
 森はなさんは、朝来市和田山町出身で、明石女子師範学校卒業後、地元小学校の教師を務め、結婚後は加古川市に居住しながら、高砂市の小学校で勤務し、51歳で退職された後、64歳で文壇デビューを果たされ、80歳で他界するまで、「じろはったん」を初め、数多くの児童文学作品を執筆されました。
 処女作でもあり代表作でもある「じろはったん」は、太平洋戦争中の但馬を舞台に、知的障害のある心優しい青年と村人、疎開児童の交流を描き、日本児童文学者協会新人賞を受賞したもので、「障害者を新しい視点で取り上げるドラマ」とも期待され、知的障害のある子供の親の会である「手をつなぐ育成会」にも注目されている作品であります。1022日、23日には、県民創作ミュージカルとして、県立芸術文化センターで公演される予定となっているところであります。
 また、昨年度に兵庫県教育委員会で作成された小学校1、2年生を対象とした兵庫版道徳教育副読本においては、他人への思いやり、友達を大切にする心を育てるための教材として、「からすのえんどう」という物語が取り上げられました。人の優しさや心の豊かさが感じられ、道徳教育を図っていく上で、すばらしいお話となっております。
 彼女の文学テーマは、一貫して人をいとおしむ、自然をいとおしむ、社会をいとおしむ、ふるさとをいとおしむ心だと言われています。
 そのため、「NHK朝の達続テレビ小説」の放映が実現すれば、障害者が他の人と差異なく暮らしていくためのさらなるノーマライゼーションの浸透にも役立つとともに、多くの課題を抱える教育のあり方についても一石を投じてくれるものと期待されます。しかし、何より一地域だけでなく、但馬地域と播州地域の地域間交流を通して、彼女のふるさとを愛する心が、県下各地域の活性化に大いに寄与するものと確信しております。
 そこで、8月10日に、知事、但馬地域の3市2町長、姫路市長、加古川市長、高砂市長、森はなの伝記を「NHK朝ドラへ」の会代表の連名でNHK神戸放送局長へ朝ドラ採用の趣意書を提出するなど、既に推進活動を展開しているところですが、県として実現に向けたさらなる支援が必要と考えますが、知事の見解はいかがか、お伺いいたします。
 次に、質問の第2は、但馬地域における医師確保対策についてであります。
 県下の各地域で県立病院がないのは但馬地域だけであり、県による医師修学資金制度などによる医師養成によって地域医療が支えられていますが、まだまだ医師不足により2次救急が守れない現状にあります。
 ことし5月1日現在の義務年限中の県養成医師数は、派遣が17名、研修が12名、計29名のうち、但馬地域へは派遣16名、研修3名、計19名が配置されています。また、5月1日現在の県養成医師の義務年限終了者98名のうち、県全体の僻地勤務者は38名、うち但馬地域は19名で、市町立医療機関勤務者に限定すれば、県全体では22名、うち但馬地域は14名となっております。いわゆる定着率で言えば、僻地全体では38.8%、うち但馬地域は19.4%となります。この数字で見る限り、義務年限終了後において、医師不足の状況にある但馬地域への医師の定着は、まだまだ厳しいものがあると言えます。
 一方、ことし8月20日、但馬長寿の郷で開催された総合診療夏期セミナーの医学生による実習成果の発表がグループごとになされました。
 一つのグループが行った「地域医療と熟年離婚」というテーマでは、地域医療に携わる医師を妻に置き換え、その地域を取り巻く関係者を夫に見立てて、夫が定年後、これから妻と2人で第二の人生をゆったりと過ごせると思っていたやさきに、突然妻が出ていってしまい、おろおろするばかりで、夫はその原因がどこにあったのか全く気がつかない、それまでの妻の事情を全く理解しておらず、原因はふだんのコミュニケーション不足にあったということで、思わずうなずいてしまいました。
 地域医療に携わる医師と地域との関わりが、市町合併後、過去より薄れているのは事実だと思いますし、僻地勤務を続けていくには、他にもさまざまな障壁があると思います。それだけに、地元では、医師とのコミュニケーション不足を解消する方策を主体的に考えていくことも求められていると考えています。
 しかし、今後は県養成医師制度のさらなる充実を図るとともに、少なくとも地域の公立病院に県の養成医を派遣できる体制整備の強化が、まずは必要と思います。加えて、県職員医師として但馬などに派遣される医師については、何らかのインセンティブを与えることにより定着率を上げ、郡部、とりわけ但馬地域における医師の数的確保をまず図っていくことが必要と考えますが、県の所見はいかがか、お伺いいたします。
 質問の第3は、「但馬こうのとり周産期医療センター(仮称)」についてであります。
 但馬地域において、平成12年度には5病院で分娩が行われていましたが、平成14年度より浜坂病院、17年度より香住病院が分娩を中止し、現在は豊岡病院、八鹿病院、日高医療センターの3病院のみで分娩が行われています。
 医師の1人当たりの分娩件数は、平成18年度では、県平均105.8件、全国平均108.5件に対し、豊岡病院が177件、日高医療センターが136.7件、八鹿病院が132件となっています。
 18年度以降の但馬地域の産婦人科医師数の推移は、豊岡病院では1名増の5名、日高医療センターは1名減の2名、八鹿病院では2名減の1名となり、医師1人当たりの22年度の分娩件数は、豊岡病院が159.6件、日高医療センターが176件、八鹿病院が216件となっています。
 八鹿病院については、平成20年度から院内助産が行われ、院内助産を除くと91件になり、医師の負担が軽減されていますが、豊岡病院、日高医療センターにおいては、県平均、全国平均を上回る状態が続いており、しかも、八鹿病院、日高医療センターの産婦人科医師の高齢化が進む中、従来どおりの産科医療体制を維持するのは限界に来ているということから、「但馬こうのとり周産期医療センター(仮称)」が検討されています。
 しかし、公立豊岡病院への産科集約化は、地理的な問題、交通の利便性、冬季の積雪の問題等を考えるとき、病気ではないといえ、妊婦が1時間から1時間30分の多大な時間を要することについては、移動時間中、何が起こるかも分からず、なかなか一般的には理解が得られないものと考えます。こうしたことから、医療圏域ごとの利用実態に応じた周産期医療体制をめざすべきと考えますが、県の所見をお伺いいたします。
 質問の第4は、野生動物対策について、2点お尋ねいたします。
 1点目は、銃砲所持許可・更新についてであります。
 県内の鳥獣による農林業被害は、平成20年度で約9億円と言われ、特にシカの増加による被害が後を絶たず、最も多く、被害額全体の4割を占めているとのことであります。山林の荒廃、災害防止の観点からも、シカ対策は喫緊の課題であります。
 その解決のためには、長期的には動物との共生ができる山林を復活させるのが理想であると考えますが、現行の対策としては、狩猟や駆除活動が最も有効な手段であると思います。
 しかし、平成2112月に銃刀法が規制強化されたことにより、更新時の技能講習が義務化されました。また、狩猟期が始まる前には、射撃の練習を行うよう努めなければなりません。
 ところが、受講可能な射撃場は須磨と上郡の2ヵ所のみであり、狩猟者からは「日程的になかなか教習を受けられない」、「遠くてなかなか行けない」などの話を聞いております。そのことが、猟友会において平均年齢が60歳を超える高齢化と併せて、狩猟者は減少の一途をたどり、今後の駆除活動等の継続が懸念されています。
 そこで、銃砲所持許可・更新において、現在、どのような手続を進めているのかお伺いするとともに、受講者の利便性等を高めるために工夫できる点がないのか、併せてお伺いいたします。
 2点目は、ヤマビルの増殖の実態把握と対策についてであります。
 朝来市においては、旧朝来町の一部の地域のみに生息していたヤマビルが、シカを媒介し、シカの山里付近への出没が急増していることから、南但馬地域全域に広がりつつあります。
 ヤマビルは、ミミズの仲間で、体長3センチから5センチで、活動期は5月から10月ということで、山の中で動物や人間の動きを感知して樹木の上から落ちてきたり、地面に出て待ち伏せしていると言われています。
 それが、今では人家のすぐ近くにも出没し、ヤマビルに血を吸われた例も、一緒に作業をする中で、私自身も身近で経験しました。血を吸われても痛みはほとんどなく、出血していても自分ではなかなか気づかないようであります。そのこともあって、以前から里にいるヒルよりも非常に身体的被害が大きいようで、医者にかかる方も増加しているとのことであります。また、血が止まりにくい方には非常に危険でもあります。
 そもそも、ヤマビル増殖は、過疎化や林業の不振や、シカの増え過ぎで森林荒廃が深刻化していることが背景にあり、集落周辺の里山についても荒れることにより、ヤマビルが好む環境が人里近くで増えていると言われております。そのため、南但馬地域だけでなく、全国各地にもヤマビルの被害が数年前から広がっており、早速、駆除対策に乗り出している自治体もあるとのことです。
 そこで、これ以上の広がりを防止するためには、ヤマビルを媒介するシカの狩猟や駆除対策が根本的に重要であると考えていますが、まずは、兵庫県としてヤマビル増殖の実態をどのように把握しており、ヤマビルに吸血されたときの対処方法の普及等も含め、ヤマビルの今後の対策についてどのように考えておられるのか、当局の見解をお伺いします。
 質問の第5は、JR播但線の寺前和田山間の電化についてであります。
 姫路市と朝来市和田山町を結ぶJR播但線については、平成10年に姫路駅から寺前駅までが電化されて、寺前駅から和田山駅まで36.1キロメートルが、非電化のままとなっています。その理由として、この区間は断面の狭いトンネルが二つ存在しており、大規模な改良が必要であるということで、今日に至っています。
 しかし、阪神・淡路大震災では、東海道本線、山陽本線(JR神戸線)が寸断され、当時、迂回路線として播但線と加古川線が非常に重要な補完機能を果たしたことについては、周知のとおりであります。
 当時、播但線も加古川線も非電化であったため、車両のやりくりは大変であったと聞いております。その後、加古川線が電化され、非常時の代替路線の一つは整備された訳でありますが、山陽本線と山陰本線を連絡する播但線には、一部非電化区間があります。播但線の完全電化については、東日本大震災以降、改めて危機管理の観点からも再認識が必要であると考えているところであります。
 また、寺前和田山間が電化され、寺前駅で乗り換えなしの姫路駅までの直通列車を運行し、時間短縮と便数増の利便性が向上すれば、南但地域から姫路市を初めとする播州方面への電車通勤が可能となります。長年の地域課題でもある働く場所の多様性の確保により南但馬地域に居を構え、姫路・播州方面に勤務することができれば、過疎化、人口減少にある程度は歯止めをかける効果が生ずると考えます。
 さらに、観光面において、沿線の生野銀山や竹田城跡を訪れる観光客は年々増加する中、今後の銀の馬車道構想、鉱石の道構想の展開も予定されております。播但線の利用も、さらに増加、多様化し、さまざまな面で大きな役割を果たすことになると考えます。
 また、新幹線が鹿児島まで開通したことにより、熊本、鹿児島方面では大幅に観光客が増加しているとのことであります。逆に、九州方面から姫路駅経由で、鉄路による但馬地域に至る観光ルートが今後大いに期待されると考えますし、山陰海岸ジオパークを絡め積極的に売り込む必要もあると考えます。
 鉄道の魅力は、何と言っても一度に多くの人を運べることです。高速道路と併せて、鉄路の兵庫県の南北基幹軸の形成は、いろんな意味で地域再生の要であると考えます。
 そこで、県として、JR播但線の寺前和田山間の電化に係る今後の対応について、どのように検討しているのか、所見をお伺いします。
 質問の最後は、県立和田山特別支援学校で予想される教室不足対策についてであります。
 平成19年に学校教育法等の一部改正が施行され、「障害児教育」から、通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等を含め、一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う「特別支援教育」へと制度改正が行われ、特別支援学校に通う子供たちの数が以前と比べて大幅に増加していることから、県教育委員会では計画的に特別支援学校の整備を進めていると聞いています。
 そのような状況の中、県立和田山特別支援学校においても、入学者数の増加が見込まれ、教室が不足する事態が予想されています。
 そこで、和田山特別支援学校の教室不足の解決のためには、現校舎が非常に手狭な状態にあるため、県下の他地域で旧小学校を活用した特別支援学校があると聞きますので、近隣の閉校となった旧与布土小学校の利活用について検討してはどうかと考えています。朝来市からも、その旧小学校の利活用について申し出があり、また地元与布土地区もその活用方法を歓迎していると聞いております。
 少子・高齢化が進む地域の再生の面からも、閉校した小学校をそのままにしておくのではなく、今後も活用していくことは地域の活力維持に役立つものであり、また、小学校が今後も形を変えて教育分野に生かされていくことは、地域や卒業された方にとっても理解を得やすいものと感じます。
 また、既存施設を活用していくことについては、新たに建設するよりコスト的にもベターであり、また、時間をかけずに対応できるものであると思われます。
 さらに、和田山特別支援学校は南但地域の特別支援教育のセンター的役割も担っており、多様な障害に対応した教育活動が展開できるような施設整備と教室増設を、今後、行っていく必要があると考えますが、旧与布土小学校の利活用について教育委員会の所見はいかがか、お伺いします。
 以上、明快な答弁を求め、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
井戸知事。
  〔井戸知事登壇〕

自由民主党の安福英則議員のご質問にお答えいたします。
 「NHK朝の連続テレビ小説」放映実現に向けてのお尋ねがありました。
 森はなさんは、但馬などを舞台に人々の温かい心のふれあいやつながりを描いた作品で知られています。知的障害のある青年と村人の交流を描いた代表作「じろはったん」は、ドイツ語や英語に翻訳され、国を超えて広く感動を呼んでもおります。心温まるその作風と、約30年間小学校の教師を務め、作家となってからも自宅を開放して、児童文学の会「森はな学校」を開催した森はなさんの人柄は、今なお多くの人に慕われています。
 このような森はなさんの生涯を「NHK朝の連続テレビ小説」にできれば、心豊かな人を育んだ地元但馬や播磨の地域性を再認識することができる、あるいはノーマライゼーションや平和について学ぶことができる貴重な機会となる、ひいては全国に共感をもたらすものと考えられます。こうしたことから、「森はなの伝記を「NHK朝ドラへ」の会」が応援し、NHK神戸放送局に提出した趣意書にも私も参加をさせていただきました。
 また、地域再生大作戦のふるさと自立計画推進モデル事業を活用し、森はな生誕の地である朝来市大蔵地区に対して、「じろはったん村のむらづくり計画」の策定や森はな生誕100年を記念した交流イベント「じろはったんウォーク」の実施を支援しています。
 生誕100年を機に、毎年、但馬や加古川で開催されてきたミュージカル「じろはったん」を、ことしは全国に発信するにふさわしい作品であると考え、県立芸術文化センターでの上演を誘致したものです。また、県立図書館では、「児童文学作家 森はなの世界」をテーマに、読書講演会を開催するなど、応援の場や機会を充実させています。
 森さんへの関心や評価は高まっていますので、この機を逃がさず、県としても近日中にNHK大阪放送局に要望活動を行うこととしています。ドラマ化が地域の個性や特色の発見、地域づくりにつながることを期待し、引き続き応援し、努力をしてまいります。
 次に、但馬地域における医師確保対策についてです。
 現在、県から但馬地域には、県養成医師19名に加え、地域医師6名、計25名の県職員医師を集中的に派遣し、総合診療を中心に、救急や麻酔科業務等に従事して地域医療を支えています。
 県養成医師については、従来からの自治医科大学及び兵庫医科大学に加え、神戸、鳥取、岡山の3大学で新たに入学枠を設け、平成18年度には5名であった入学枠を、現在16名まで増やしています。平成24年度も、国の医学部定員増の方向が示されれば、さらなる拡充の方向で検討してまいります。
 また、義務年限終了後の定着率を改善するには、医師にとって魅力ある病院とすることが不可欠です。病院に対しまして、診療機能の充実や若手医師の指導体制の強化、保育所の整備などによる働きやすい環境づくりなどを促してまいります他、住民の適切な受診行動の啓発などに取り組むよう市町に働きかけています。
 さらに、先導的な指導医の確保や臨床研修・研究に対する支援など、医師の生涯にわたるキャリア形成のための支援が必要です。現在、人材派遣のための県域全体を見込んだ医局機能と、循環型システムを作り、指導医の派遣などを行う「地域医療活性化センター」を検討しています。但馬を初めとする地域医療に必要な医師の確保に今後とも引き続き取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、但馬こうのとり周産期医療センターについてです。
 どの地域でも安心して出産できるよう、県内を7地域に区分して「地域周産期母子医療センター」を九つの病院に設置し、24時間、ハイリスク妊婦及び新生児など、医療の必要な出産に対応することとしております。但馬地域では、公立豊岡病院が指定されています。
 但馬地域で出産可能な施設は、公立豊岡病院を含め3施設、産科医8名で年間1,400件の正常及び医療を必要とする分娩を扱っています。しかし、産科医の皆様の高齢化、産科医・新生児科医等の確保が難しいという状況から、医療関係者や設置者などにも体制の維持に強い危機感があるのも事実です。
 県としましては、地域で安全な出産を守る地域周産期母子医療センターを中心とした周産期医療体制の維持は、最重要課題だと考えています。医師確保や母子の緊急事態に対応する観点からは、この地域周産期母子医療センターへの集約化は有効な方策と考えられますが、検診など、妊娠期を含めた患者の利便性や設置者の意向を考慮することも必要です。
 このような中、現在、公立豊岡病院組合が事務局となり、地元関係者による「但馬こうのとり周産期医療センター検討会」が設置され、集約化も含めた協議・検討がなされています。地元住民の理解も得た上で、年内には取りまとめ予定と聞いております。
 県としましては、この取りまとめ結果を尊重し、但馬地域の産科医療を確保・充実するための支援を今後とも検討してまいります。
 以上、私からの答弁とさせていただきます。
佐藤環境部長。
  〔佐藤環境部長登壇〕

私からは、野生動物対策のうち、ヤマビル問題についてお答えを申し上げます。
 近年、シカの生息数の増加や生息区域の拡大によりまして、農林業被害に加えて、シカが媒介するヤマビルが増加しています。結果、山林作業員や山に隣接する人里での吸血被害が広がっています。
 森林動物研究センターが実施した集落アンケート調査結果では、播磨中部から但馬南部、丹波西部、淡路の南東部で生息密度が特に高くなっています。また、集落周辺でシカの出没頻度が高い地域では、ヤマビルの生息密度が高くなる傾向が確認されていますことから、シカの捕獲対策に取り組み、シカを適切な生息頭数に管理することが最も重要な対策であると考えています。
 農林業被害防止のため、シカの年間捕獲目標を3万頭としまして、これを平成28年度まで継続してまいります。初年度である22年度には、3万6,000頭余りを捕獲いたしました。この取り組みによりまして、シカの生息数が減少し、ヤマビルの増加及び分布域の拡大抑制にもつながると考えております。
 今後、森林動物研究センターにおきまして、シカの生息密度とヤマビル分布区域の関係性を明らかにし、ヤマビルの拡大抑制につながるシカの管理方法などを検討してまいります。また、ヤマビルの活動時期に合わせて、県広報の他、山岳会や自然保護活動団体、市町等を通じまして、忌避剤や食塩水を利用した吸血の予防法、また、吸血された場合に慌てて取らないようにするとか、事後の出血を防ぐために、血小板を破壊するヒルジンという体液成分を絞り出すといった対処方法についても広く周知をしてまいりますので、どうかよろしくご指導の程、お願い申し上げます。

濱田県土整備部長。
  〔濱田県土整備部長登壇〕

私から、JR播但線の寺前和田山間の電化についてお答え申し上げます。
 JR播但線は、但馬と播磨、さらには神戸・阪神を結ぶ重要な公共交通でございまして、平成10年3月に姫路寺前間の電化・高速化が完成をいたしました。寺前以北につきましても、平成21年度に輸送改善事業に着手しておりまして、今年度末には踏切信号施設等の改良によりまして、昨年度導入いたしました特急「はまかぜ」の新型車両の性能が発揮されまして、さらなるスピードアップが見込まれております。
 しかしながら、普通列車は非電化区間の起終点でございます寺前駅と和田山駅での乗り換えが生じるなど、利便性に課題があることから、沿線市町で構成いたします期成同盟会等とともに、寺前和田山間の電化等を要望してまいりましたけれども、JR西日本は、「電化にはトンネル2ヵ所の拡幅など、多大な事業費が要る一方で、寺前和田山間の利用者数が寺前姫路間の7%にも満たず、また減少傾向にあることから事業化は困難」という見解でございます。
 このため、県及び地元市町が連携しながら、駅へのアクセス道路の整備や「銀の馬車道」ラッピング列車の運行、生野鉱山を歩くハイキングなど、さまざまな企画による利用促進に努めているところでございます。
 また、近年、JRでは事業費を抑えて電化並みの高速化を実現する取り組みといたしまして、電車と変わらない性能を有する新型ディーゼル車の導入や蓄電式のハイブリッド車両の開発等が進められております。
 今後とも、地域と一体となってさまざまな利用促進施策を展開してまいります。そして、JR西日本に対しまして、引き続き、寺前和田山間の電化を粘り強く働きかけるとともに、当面、新型車両等、新技術の活用の検討や接続ダイヤの改善にも取り組んでまいりますので、今後とものご指導をよろしくお願い申し上げます。
大西教育長。
  〔大西教育長登壇〕

私から、和田山特別支援学校の教室不足対策について、お答え申し上げます。
 本県では、平成19年に策定いたしました「兵庫県特別支援教育推進計画」に基づきまして、障害の重度・重複化、多様化等への対応をしつつ、特別支援学校の整備を推進しているところです。そうした中で、但馬地域におけます複数の障害種別に対応するため、平成22年度から、肢体不自由を対象といたしました県立和田山特別支援学校に知的障害部門を設置させていただきました。
 現在、但馬地域の知的障害児童生徒が増加をしております。同校の児童生徒数も当初の見込み以上の増加も見られ、その対応について施設整備が喫緊の課題であると、このように認識をしております。
 旧与布土小学校の活用につきましては、朝来市長、朝来市教育長からご提案、要望をいただいております。県教委としましても、過日、現地調査に赴き、学校への進入路や校舎の状況等の視察も行わさせていただきました。
 現在、但馬地域全体の児童生徒数の動向を踏まえながら、教育相談活動など、地域の特別支援教育センター的機能をさらに充実させる、こういったことも踏まえまして、県立和田山特別支援学校の施設整備については、旧与布土小学校の活用も考慮に入れまして検討を行っております。
 今後、朝来市の関係者等との協議も進めまして、早期に方針を決めていきたい、このように考えておりますので、よろしくご指導の程お願いを申し上げます。

倉田警察本部長。
  〔倉田警察本部長登壇〕

銃砲所持許可・更新についてお答えいたします。
 猟銃等を初めて所持しようとする人は、まず猟銃等講習会を受講しまして、猟銃の所持に関する法令、猟銃の使用、保管要領等についての基本知識を修習していただく必要がございます。
 次に、事前に公安委員会に申請した上で、教習射撃場で射撃教習を修了し、合格すれば、所持許可申請をすることができます。この申請の際には、欠格事由に該当しなければ公安委員会が所持許可をすることになります。
 既に、猟銃等を所持している人は、3年ごとの許可の更新が必要となります。有効な講習修了証明書と技能講習修了証明書を添付して、所持許可更新申請をし、管轄警察署における各種調査の結果、問題がなければ公安委員会が許可を更新することになります。
 銃砲の許可・更新をするに当たりましては、許可銃砲に係る事件、事故の絶無を期するため、改正銃刀法に基づいた厳格な審査を実施しているところでございます。
 議員ご指摘の更新時の教習射撃場における技能講習等についてでありますが、法令上の要件を満たした教習射撃場は、現状、県内には須磨と上郡の2ヵ所にございます。銃の技能向上のため、県外の射撃場で射撃訓練を行う場合の交通費に対する支援が行われていると承知をしておりますが、県警察といたしましても、技能講習の実施回数の増加を図るなどして、受講者の利便性が図れるよう、教習射撃場の管理者との連携を図ってまいります。

安福英則議員に対する答弁は終わりました。


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