平成26 9月第324回定例会(第3 929日)

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       午後1時0分再開
副議長(松本隆弘)  ただいまから会議を再開いたします。
 休憩前に引き続き、質疑、質問を行います。
 安福英則議員。(拍手)
  〔安福英則議員登壇〕
(安福英則議員)  皆さん、こんにちは。自由民主党の安福でございます。
 一昨日の御嶽山の噴火により多くの死傷者と行方不明者が出ています。この噴火により犠牲となられた方々と、この8月豪雨により亡くなられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被災・負傷された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 自然の力の前では改めて人間の無力さを感じた次第であります。しかし、私たちは住民の生命と財産を守るために全力で事に当たる責任があるのは言うまでもありません。
 それでは、分割質問方式にて、4項目7点について質問を行います。
 まず最初の質問は、県の土砂災害対策の推進についてであります。
 平成26年8月豪雨により、全国で土砂災害の甚大な被害が発生しました。県内では丹波市で、死者1名、住宅の全壊・半壊が64戸、床上・床下浸水が863戸など、深刻な被害となっています。また、広島県では、死者74名という痛ましい被害となりました。土砂災害は、財産だけでなく、瞬時に人の命を奪う恐ろしい災害であります。
 兵庫県は、中央部に中国山地を抱え、多くの谷筋を有する地形上の課題もあり、土砂災害対策はとても重要で、堰堤等の施設整備と安全な避難所の確保など、ハードとソフトの両面から対策を進め、土砂災害に万全を期する必要があります。また、このたびの台風11号・12号、前線による8月豪雨を受け、気象庁が設置した異常気象分析検討会によると、「原因となった大気の流れは珍しくなく、近い将来にまた豪雨が起きる可能性がある」との見解であり、対策の緊急性が求められています。
 そこで質問の1点目は、堰堤等の施設整備方針についてであります。
 私の地元朝来市では、平成21年に大規模な土砂災害が発生しました。台風9号等による集中豪雨で、神子畑川などで大規模な土砂災害が発生し、土砂災害で人命が奪われることはなかったものの、家の中に土砂が流れ込むなどして、全壊・半壊となった建物被害が40件、土砂流入等の農地被害が100ヘクタール以上に及ぶなど、甚大な被害に見舞われました。
 また、谷筋からの大量の土砂が道路に堆積しただけでなく、土砂や流木が川を塞ぎ、あふれた水が川のすぐ横にある道路上を流れ、道路を大きくえぐり取って、国道429号を寸断し、集落を孤立させ、ライフラインである水道も電気も通じない状況となりました。その解消に3日間を要し、その間は、市の職員が食糧や水を背負って届けるなど、大変な苦労があったところです。集落の孤立を招いたのは、被災地域が狭隘な谷筋にあるということであります。
 平成21年、台風9号災害の発生後、神子畑、田路、立野地区では、県は災害復旧に迅速に取り組み、2万立米近い河川堆積土砂の撤去、5基の砂防堰堤、39基の治山ダムなど、数多くの施設整備を2年半で完成させ、安全性は大幅に向上しました。平成23年には台風12号による豪雨が、再度、神子畑川を襲いましたが、完成間もない砂防堰堤が5,000立米を超える土砂や流木を捕捉するなど整備効果を発揮し、下流への被害を最小限に抑えました。整備直後に大きな効果をもたらしたことから、ハード整備の重要性を強く認識したところであります。
 県内には谷筋が数多くあるため、今後もハード整備をより一層推進していくことが必要であります。しかしながら、狭隘な谷筋は小規模な集落が多く、砂防事業の補助採択要件が被害想定区域内に50戸以上の人家があることや公的避難場所があることなどでありますが、この採択要件を満たしにくい地域でもあります。このような地域でハード整備を進めていくには、国への国庫補助事業の採択要件緩和の働きかけや、県単独事業の活用など、あらゆる手段を用いて施設整備ができるよう取り組んでいく必要があります。
 県は平成21年に山地防災・土砂災害対策緊急5箇年計画を策定し、谷筋ごとの対策をめざすなど、知事を先頭に土砂災害対策に取り組んでおり、土砂災害対策の先進県であると評価しています。
 今年度から始まる第2次山地防災・土砂災害対策5箇年計画に基づき、引き続き積極的に整備を進める考えと聞いていますが、山地が県土面積の7割を占める本県の特性等を踏まえ、どのように施設整備を促進し、どのような箇所で整備を進めるお考えなのか、整備方針について所見を伺います。
 質問の2点目は、安全な避難場所の確保についてであります。
 自然災害から身を守るためには、避難が重要であることは、さまざまな災害を経験した私たちにとって、今や常識となっています。県においても住民の的確な避難に向けた取り組みが進められています。土砂災害警戒情報の発表など、県民への危険情報の提供や、避難勧告・避難指示の空振りを恐れず早目に出すように市町を指導するなど、土砂災害の発生予測が難しい状況であっても、住民が安全に避難できるようにさまざまな努力がなされています。
 土砂災害は、浸水被害と異なり、高速で流れてくる土石流で家ごと押し流されることもあり、土石流のスピードは時速40キロメートルになると言われています。このため可能な限り、あらかじめ安全な避難所に避難しておくことが重要であります。
 しかしながら、このたびの広島での土砂災害においては、報道によりますと、避難先に土砂が流れ込み、人命が失われる被害が発生しています。その避難先は洪水時の避難所であり、土砂災害のおそれがある場合には使用できない施設であったようであります。
 土砂災害から人命を守るためには、住民が安全な避難所を知り、行政が安全な避難所を確保していかねばなりません。それには、避難所が土石流に対して安全であるかを再確認し、その結果を住民に伝え、危険性のある避難所はハード整備を優先実施して、安全性を高めるなど、避難所の安全確保対策に早急に取り組む必要があると考えます。
 また、県内では、これまで土砂災害を含むハザードマップの整備、避難訓練等を実施するなど、人命を守り、被害を最小限にとどめる減災対策が着実に進められていますが、住民の最後のとりでとなる避難所の安全性確保に向けて、今後どのような対策が必要になるのか、所見を伺います。
 質問の3点目は、災害時の情報伝達と住民自らの情報把握についてであります。
 このたびの8月豪雨で土砂災害による犠牲者が出たのは、山口県岩国市、石川県羽咋市、広島市、北海道礼文町、そして丹波市の5件ですが、犠牲者が出る前に避難勧告が出ていたのは丹波市だけでありました。
 どの地域においても、気象庁の土砂災害警戒情報が出されて1時間から3時間の間に土砂災害が発生しており、雨の降り方により避難勧告が間に合わない場合も起こり得ると言われています。数多くの犠牲者が出た8月20日の広島市においては、土砂災害警戒情報が1時15分に出され、3時30分前後に災害が発生し、避難勧告は4時15分に出されています。深夜における避難や誘導は現実には非常に難しいものがあり、県内においても、過去には避難の途中に命を落とされた例もありました。
 それだけに災害が起こる前の早い時間帯での安全な避難をするために、住民自らが気象情報を把握し、条件によっては、早く行動を起こすことがこれからはより求められると思います。
 テレビやインターネット情報、携帯電話への緊急メール、スマートフォンによる気象レーダー情報など、さまざまなツールの活用が考えられますが、今後の行政サイドと住民との情報伝達のあり方と住民自らの情報把握についてどうあるべきか、県の所見を伺います。
 この後の質問は質問席から行います。
副議長(松本隆弘)  井戸知事。
  〔井戸知事登壇〕
知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の安福英則議員のご質問にお答えいたします。
 私からは、堰堤等の施設整備方針について、お答えいたします。
 本県では、平成16年の台風23号、平成21年の台風9号の台風災害で砂防堰堤等が土砂流木を捕捉し、被害が大幅に軽減された経験を持っています。このような経験から、平成21年度から山地防災・土砂災害対策緊急5箇年計画に基づき、砂防堰堤や治山ダム等の施設整備を進めてきております。
 しかし、山地が県道の7割を占め、依然多くの危険箇所が残っております。また、記録的な豪雨や土砂災害が頻発している現状から、引き続き現在は第2次5箇年計画を策定し、砂防堰堤による人家等の保全対策、流木等の流出防止対策、危険木の除去や間伐などによる災害に強い森づくりに取り組んでいます。
 具体的には、安福先生の地元ですから、地元の例を出しますが、朝来市の和田上山川と災害発生時の影響が大きい谷出口周辺に人家があるなど、緊急性が高いところ、丹波市の佐野地区等谷筋に杉・ヒノキが植林された渓流で流木災害のおそれが高い箇所、朝来市の田路地区など人工林が大半を占め、流木災害のおそれが高い箇所、これら合計約800箇所で砂防堰堤等の整備を着実に推進していく計画です。
 また、8月豪雨で被災した丹波地域では、2次災害を防止するため、緊急的に砂防堰堤や治山ダム等を58ヵ所整備し、一刻も早い被災地の安全・安心の確保に努めてまいります。
 さらに、本年度から3ヵ年で土砂災害警戒区域の見直しや残る危険箇所の再チェック、そして新たな指定の検討などの総点検を行うことにいたしております。この総点検結果をも踏まえながら、第2次5箇年計画の拡充も検討してまいりたいと考えています。
 いずれにしましても、砂防計画区域だけで2万200ある訳でありますので、そのような総点検結果で整備の優先順位をきちんと確立しながら、砂防堰堤等を計画的に整備するとともに、山裾そのものの管理を徹底するため、災害に強い森づくりも着実に実施し、強い県土づくりを推進してまいります。
副議長(松本隆弘)  杉本防災監。
  〔杉本防災監登壇〕
防災監(杉本明文)  安全な避難場所の確保について、お答えを申し上げます。
 避難所は、これまで災害時の緊急の避難先であり、かつ一定期間滞在するための施設として、任意に市町が設置し、運営してきたところですが、東日本大震災の経験から、その重要性が改めて見直されまして、中央防災会議防災対策推進検討会議での議論を経て、災害対策基本法に位置づけられております。
 同法の改正は昨年6月に公布されておりまして、本年4月から施行されております。緊急の避難場所と滞在のための避難所とを明確に区分して、市町長による指定と公示、県への報告が義務化をされております。
 また、安全面の観点から、緊急避難場所については、洪水、土石流、津波等の災害種別ごとに指定することや設置場所や構造等についての基準が定められております。
 県では、国の検討経緯を注視し、法改正作業と並行いたしまして、避難所管理運営指針の改定作業を進めてきました。昨年6月に改訂版を公表いたしております。
 その中で、避難所の指定に当たっては、堅牢で耐震性や耐火性を有することや浸水想定区域や土砂災害警戒区域の外に設置をするということなどを示しております。
 現在、市町におきましては、法に基づきまして安全性を確認した上で、緊急避難場所と避難所の指定及び公示に向けた作業を進めております。現時点で緊急避難場所については5市町、避難所については16市町が公示に至っております。
 県としては、残る市町に対しまして、県・市町防災力強化連携事業等の機会を通じまして、設置場所や施設の安全性等について助言を行い、指定と公示を速やかに完了するように求めまして、緊急時の住民の安全の要となります避難所等の確保を進めてまいります。
 続きまして、災害時の情報伝達と住民自らの情報把握について、お答えをさせていただきます。
 災害による被害を最小限にとどめるには、避難勧告等の重要な情報が確実に発信され、迅速かつ正確に住民に届くことが不可欠であります。
 今年1月に実施をいたしました県民モニターのアンケート調査では、避難に関する情報について、防災無線やサイレン、テレビ、広報車、インターネットなど多様な手段での提供が求められております。また、過去の災害経験から通常とは異なる切迫感を持った伝え方が肝要という指摘もございます。本県では、このような考え方を盛り込んだガイドラインを既に作成をし、市町のマニュアル作成を支援しております。
 併せまして、フェニックス防災システムを通じ、避難勧告等の発令をテレビのデータ放送等で自動的に配信するシステムを整備いたしました。
 また、気象、河川水位、土砂災害危険度、洪水予測等の情報もインターネットを通じてリアルタイムで発信をいたしております。市町におきましても、防災行政無線やCATVなど複数の広報手段を整えて、事前の注意喚起、避難情報の伝達を行っております。
 今後ともこうした取り組みが機能いたしますように、訓練や研修を重ねまして、重要な情報が確実に県民に届くよう万全を期してまいります。
 一方、住民自らの情報把握でございます。自ら情報をとりに行くという姿勢で、報道機関や気象台、県、市町等の防災情報に接していただきたいということ、それから、何よりも降雨や増水、落石など周囲の変化あるいは自主防災組織、消防団などの身近な情報も確認をしていただいて、早目の避難行動を起こすことを、期待しているところでございます。
副議長(松本隆弘)  安福議員。
(安福英則議員)  知事の方から、第2次の5箇年計画の拡充というご答弁をいただきました。本当に対応する箇所というのは非常に多いものがありますので、いろんな財政の状況とか考える場合に、すぐに全ての箇所という訳にはいかないと思いますけど、それぞれの地域の中で、今のような雨の降り方をする場合、どこに本当に危険があるのかどうかというのは、その時期時期によっては分かりにくいと思うんです。その辺をまた総点検の中できちんとチェックしていただいて、臨んでいただきたいと、そのように思います。
 それから、情報伝達で、住民が自らということなんですが、本当に最近のスマートフォンの普及で、微細な降雨状況というものが手にとるように分かります。
 そういう中で、今の若い人はほとんどがスマートフォンを持っている訳でございまして、その辺の、やはり若い人たちが見ることによって、県政を十分に考えていただけるような仕組みづくりと、また都市部と地方では、お年寄りの多いところではなかなかスマートフォンという訳にはいかないと思いますが、本当に自分たちの身は自分たちで守るというそういう仕組みづくりをもう一歩進めていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 竹田城跡への観光客の急増による課題と今後の但馬の観光振興についてであります。
 私の地元、天空の城と呼ばれる朝来市の国史跡竹田城跡は、平成20年度までは年間2万から2万3,000人程度の入込数であったものが、平成23年度9万8,000人、24年度237,000人、25年度は508,000人、今年度に入っても8月末までの5ヵ月間で331,000人と増加を続けております。これが、また但馬地域全体へのにぎわいにつながっていると思っております。
 しかし、多くの来場客の影響で史跡内の石垣やその通路に損傷が目立つようになり、地元では立入制限区域を設け、見学通路の敷設、冬場の一定期間入城禁止など、城跡保護と観光客の安全確保に努めています。
 また一方では、これらの保護対策が観光客入り込みに影響を及ぼしかねないとの危惧する声もございます。
 石垣などのはらみや劣化の問題は、観光客が増加する以前からあり、1971年から1980年にかけて、一部の石垣の修復工事も行われています。
 7年ほど前に、穴太積みの専門家の方々と現地を見て回ったときに、早目に手を入れないと手遅れになりますよと指摘され、当時の地元の議会において、そのことも発言もしてまいりましたが、なかなか石垣や城跡内の補修をするまでには至りませんでした。
 観光客の急増により全国的に竹田城跡の知名度が上がるとともに、史跡が荒れる問題がクローズアップされる中で、保存と活用についての議論がなされるようになったことは意義深く感じております。地元でも県、市の文化財の担当者と市民が意見交換する中で、「草がなくなり、松や桜の木が衰弱する中で、雲海を美しく見せるには緑が大事」という意見が出ているほか、今後、樹木医グループの力も借りて、松や山桜を育成し、緑美しい城を次世代に伝えていこうという取り組みも始まっていると聞いております。
 朝来市においても竹田城跡石垣修復検討委員会を組織して、来年度から修復工事に入る方針が明らかにされ、また、8月に開かれた竹田城跡保存管理計画策定委員会では、市の教育委員会から城跡のある古城山全体の史跡指定をめざす方針が示されていますが、観光振興と文化財保護の両立をしていくためにはさまざまなあつれきが生じるおそれもあり、県の物心両面からの支援策が必要と考えています。
 そこで、質問の1点目は、地域の観光等に資する文化財としての城跡の保護と活用について県はどのように考えておられるのか、伺います。
 質問の2点目は、広域的な取り組みによる地域の活性化についてであります。
 朝来市では、竹田城跡効果として、市内への経済波及効果は、平成24年度には約7億円程度と推計しており、観光客の増加が市内の関連する業種へ好影響を与えています。今後は、竹田城跡の人気をより広域的に生かし、但馬地域全体の観光振興につなげていくことが非常に大事であると思います。
 今、本格的な人口減少時代を迎えており、特に地方においては人口減少と高齢化が急速に進み、地域の活力が失われつつある中、観光客の周遊により交流人口を拡大させて、新たな雇用の創出など地域の元気を取り戻していくことが重要であると考えます。
 例えば、養父市の中瀬鉱山、明延鉱山、朝来市の神子畑選鉱場、生野鉱山を結ぶ鉱石の道構想や、生野鉱山と姫路港を結ぶ銀の馬車道構想など、新しい広域的な取り組みが動き始めています。また、日本海側においては、先日、世界ジオパークとして再認定された鳥取、兵庫、京都3府県を結ぶ山陰海岸ジオパークも貴重な観光資源として位置づけられ、今後が大いに期待されます。
 そこで、このようにさまざまな地域を結ぶ広域観光の促進について、当局の所見をお伺いします。
副議長(松本隆弘)  井戸知事。
  〔井戸知事登壇〕
知事(井戸敏三)  私から、広域的な取り組みによる活性化についてお答えをいたします。
 竹田城跡の入込客数は、お尋ねでも触れられましたように、平成23年度以降、前年度比180%以上の高い伸びで推移してきています。これに連動して、地域の経済波及効果も拡大していると思われます。
 このメリットを但馬地域全体が享受していくためには、北但、南但の周遊を図らなければなりません。例えば、地元の造り酒屋を改修した宿泊施設、竹田城下町旧木村酒造場ENなど、朝来市内のホテルや旅館の活用と併せて、城崎温泉など北但の宿泊施設を活用するなど、より地域への経済効果の高い滞在型の観光振興を図ることが重要だと考えます。
 このことから、まず、官民連携の但馬観光協議会を中心に北但、南但エリア一体的な観光プロモーションを行っております。例えば、「たじまわる」の運行とか、JR西とタイアップした夢但馬観光キャンペーンなどです。
 そして、その2として、主要な駅等に設置した但馬おもてなしステーションによる但馬全体の情報提供の実施を行っています。ステーション24ヵ所ございます。
 その3として、県下で最も多く所在する道の駅をネットワーク化し連携した誘客事業を実施しています。道の駅但馬地域全体で11ヵ所、食と農と観光で但馬をつなぐ道の駅ネットワーク協議会が中心となって実施をしていただいています。
 その4は、現在開催中の夢但馬2014において、但馬地域の将来にわたる振興に向けて、但馬地域が一丸となってさまざまな行事を展開していることです。
 また、ご指摘がありました産業遺産を活用した新たな広域観光も重要です。銀の馬車道と鉱石の道を結び、播磨と但馬地域をつなぐ誘客事業も展開しています。
 このような広域観光促進を今後も図ってまいりますが、今年度、世界ジオパークネットワークの加盟再認定を受けた山陰海岸ジオパークも有力な核になります。日本海側地域の観光資源をネットワーク化して、長期滞在型の広域観光交流圏の形成に向けて積極的に取り組んでまいりますので、今後ともご指導よろしくお願いいたします。
副議長(松本隆弘)  高井教育長。
  〔高井教育長登壇〕
教育長(高井芳朗)  文化財としての竹田城跡の保護と活用についてお答えいたします。
 朝来市域での歴史文化遺産の活用につきましてはこれまでも県と市が協働して取り組んできたところですが、国指定史跡竹田城跡の近年の見学者の急増への対応は喫緊の課題であると認識しています。
 何といっても史跡におきましては遺構の保護というのが大前提でありますので、市では平成25年度から外側へはらんでしまった天守台の下部の石垣の積み直し工事、あるいは傷んだ見学路の仮舗装工事に取り組んでいますが、一部の地区では、遺構の保護や安全対策上、立ち入りを禁止せざるを得ない状況となっています。
 県教育委員会としては、早期に現状を解消する必要があることから、恒久的な遺構保護、安全対策工事とともに、樹木管理、景観整備などについて国とともに市の事業に対し順次支援していくこととしています。
 文化財の保存と観光、地域振興の両立に向けましては長期的な視点に立って、その上で一つ一つ個別の課題を解決していくことが必要です。そのため、市が設置されました竹田城跡保存管理計画策定委員会などにおいて、県も指導助言役として参画をいたしまして、専門家の助言を得ながら史跡の追加指定範囲、整備、活用のあり方について、地元の意向も十分踏まえた計画を早期に策定するべく取り組んでいるところであります。
 また、本年度から、従前は市の教育委員会が所管しておりました竹田城跡の所管を、市長部局にあります竹田城課へ移しまして、山の上の竹田城跡から麓の竹田のまちまでを一元的に管理できる所管事務の再編をしていただいていまして、現在ではこの竹田城課が中心となってボランティア養成、交通計画、宿泊客対策に取り組み、史跡の保存管理から活用までを含めた地域全体のエリアマネジメントを行っていただいています。
 竹田城跡におけます史跡の保存と観光、地域振興への対応は、全国的にも注目されています。全国に誇れるモデルとなりますよう、県としても積極的に参画、支援してまいります。
副議長(松本隆弘)  安福議員。
(安福英則議員)  知事の方から広域的な観光についてのご答弁をいただきました。
 昨日、ちょうど生野で銀谷祭りというのが開かれておりまして、これは銀の馬車道を設計したフランス人のシスレーという、その方が生野のノイバラをフランスに持って帰って、それをフランスで品種改良して、その名前が「絆」というバラなんだそうですが、それがちょうど東北の震災のときにフランスの方から贈られたということで、そのシスレーの歴史といいますか、それを銀の馬車道の中でいろんなところにバラを植えていこうという取り組みが始まっております。
 昨日はたまたま生野でその植栽式があったんですが、そこに四万十川の観光協会といいますか、市の商工会といいますか、団体で来ておられまして、その方たちが四国から姫路城に寄って、それから生野の祭りをのぞいて、「これから竹田城に行って、城崎にお泊まりですか」とか聞きましたら、今日は日帰りだということで、本当に道路がよくなった関係でかなり広範囲の方が日帰りでいろんな地域を回っておられます。
 それで、東京とか、かなり遠距離から来られる方は、宿泊を伴うような但馬内の散策といいますか、そういうこともありますし、今日の一般質問で出ました渦潮の関係、淡路と徳島を一緒にやると、そういうふうに、本当に今まで一つの町とか市の中だけで考えておった観光のことが、やはり市町の壁、また県の壁を越えて広域的なルートづくり、これは、旅行者のエージェントなんかは当然そういう企画をする訳ですが、行政サイドとしてはどうしてもなかなか、行政の範囲内で収まっておりますので、今後よりそれぞれの地域のお宝を掘り出して連携するような、現在もしていただきかけている訳ですが、熱心に取り組んでいただきたいと、そのように思います。
 史跡と観光のあり方、これは本当になかなか簡単で難しい問題であると思いますが、私は、短期的にその地域が人が増えるんじゃなしに、長い目である程度安定した数の観光客が来てくれたらいいなというふうに思っております。地元の竹田の中には、余りお金が落ちないとか、そういう批判もある訳ですが、それぞれ分野、分野で宿泊は既に旅館を持っている城崎とか湯村の方でいいというようなこともありますし、そういう中での点と点を線で結んで地域全体が伸びればいいなというふうに思っておりますので、今後またよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 空き家対策と移住から定住に向けた推進策についてであります。
 近年、全国的に人口が減少する中で、空き家が増加しており、防災・防犯上の観点からも問題となっています。県においても、老朽危険空き家除却支援事業や、古民家再生の促進や、さとの空き家活用支援事業が既に実施されています。このように、過疎地域での空き家問題と都市部での空き家問題とはおのずと対応策が違う側面があると思います。
 大分県竹田市においては、過疎対策として、空き家バンクの導入や、定住を支援する定住アドバイザーを設置し、空き家の再利用や定住に向けた対策を講じ、2年間で112人という成果を上げています。また、地域に人を引きつけ、定住させるために情報インフラを整備し、IT関連のベンチャー企業のオフィスを誘致し、空き家の有効活用に実績を上げている徳島県神山町などの例もあります。
 本県においても空き家の再利用を積極的に行う必要があると考えますが、移住・定住に向けた諸施策を展開する市町への支援のあり方について、県の考え方をお伺いします。
副議長(松本隆弘)  井戸知事。
  〔井戸知事登壇〕
知事(井戸敏三)  本県の空き家は平成25年度に約357,000戸となり、それまでの5年間で約2万戸増加しています。今後も更なる増加が予想されます。特に人口減少の著しい多自然地域では空き家率が急増しており、地域の活性化のためには、交流人口の拡大に加えて、空き家を活用した移住・定住対策が必要だと考えます。
 平成25年度に空き家を新たに居住用として活用するための水回りの改修を支援する「さとの空き家活用支援事業」を始めました。また、空き家、空き店舗を活用したICT関連の事業所開設を支援する多自然ICT関連事業所振興支援事業を創設しています。これらの事業が積極的に活用され、定住と産業立地を期待しています。
 さらに、県15市町及びNPO等11団体でひょうご田舎暮らし・多自然居住支援協議会を結成し、都市部での田舎暮らし臨時相談所の開設や、ひょうご田舎暮らしセミナーの開催、協議会の構成団体による現地相談窓口の設置を行っています。これらの取り組みを通じて移住・定住を促進していっております。
 県下の市町村においてもその半数で空き家バンクを設置しており、併せて転入者の家賃補助など独自の移住・定住支援制度を設けているところがあります。特に神河町では、移住者をサポートする田舎暮らし相談員の配置などきめ細かな対応により、平成18年度から80億円の物件成約の実績も上げられています。
 今後とも、地方創生の動きも注視しながら、空き家を活用した移住・定住促進に取り組む市町とともに引き続き積極的に推進してまいります。
副議長(松本隆弘)  安福議員。
(安福英則議員)  兵庫県の取り組み等、いろんな面でやっておられる訳ですが、やはりこれはテレビで見た訳ですが、竹田市の状況なんか、やはり本当に市の担当者が一生懸命やっていると。そういうやはり人材次第でこういうことが実現していくんだなというふうにつくづく思いました。なかなか、どの市町におきましても人手が十分余っている訳ではございません。そういう中でこのような、本当に頑張る職員が出てくるように、またご指導等よろしくお願いしたいと思います。
 次に、最後の質問に移りたいと思います。
 最後の質問は、シングルファーザー――父子家庭――の子育て支援策についてであります。
 それまで子育てや家事にかかわらず、仕事一本できた父親が、ある日突然、育児、家事一切の責任がかぶさり、窮地に立たされるなど、そんな父子家庭がこの10年間の間で増えています。平成15年度比で、平成23年度は28%増の223,000世帯に達しているとのことです。
 なぜ、父子家庭が増えているのか。背景として考えられているのは、過去の離婚増の影響と、もう一つは同棲カップルの増加があると言われています。父子家庭の中でも未婚の父が目立って増えており、特に20代後半では2倍に急増し、できちゃった婚ならぬ産んじゃった破局も増加しており、2010年の国勢調査によると、シングルファーザーを年齢別に見ると、4044歳が最も多く、未婚、離別、死別の順に年齢層が高くなっています。
 また、2012年の調査では、母子家庭の14.4%、父子家庭の8%が生活保護を受給しており、平均年間収入は、母子家庭が291万円、父子家庭が455万円となっており、収入面では統計的に母子家庭に比べて安定した収入を得やすいが、父親が家事や子育てを始めようとすると、男性が中心の企業社会ゆえの困難があり、高収入だから余裕があるとはいかないのが現実のようであります。
 過去、父子家庭には児童扶養手当は支給されていなかったが、平成22年8月から対象となり、今まで妻が残された場合のみに支払われた遺族基礎年金も本年4月から支給されることになり、また、父子家庭の父親を雇い入れた事業主に助成金を支給する特定就労困難者雇用開発助成金が昨年の3月から実施されています。
 今まで不公平感の強かった父子家庭への支援も見直されつつありますが、母子家庭より父子家庭の数が少ないということでまだまだ認知されにくく、また、男一人で子育てをするモデルケースがないので、男はこうあるべきだという偏見も根強いものがあります。しかし、父子家庭において、フルタイム勤務や残業もできないことから転職を余儀なくされるなど、十分な生活費を得られない父親も決して少なくなく、子供を虐待し死亡させた事件も起こっています。
 そこで、県内の父子家庭の現状と問題点、今後求められる支援策について、県の見解をお伺いします。
副議長(松本隆弘)  太田健康福祉部長。
  〔太田健康福祉部長登壇〕
健康福祉部長(太田稔明)  シングルファーザーの子育て支援策についてお答えをいたします。
 平成22年度の国勢調査によりますと、本県の母子世帯は4万7,733世帯に対し、父子世帯が7,852世帯となっております。父子世帯は母子世帯よりも平均収入は高いものの、平成23年度の県の調査によりますと、世帯収入300万円未満の世帯が62%を占めるなど、経済的に厳しい世帯が増加をしております。
 これらの状況を踏まえ、平成22年度からは児童扶養手当が、また平成25年度からは自立のための職業訓練等を支援する母子家庭等自立支援給付金事業が父子家庭にも拡大されました。また、緊急時の保育や家事援助などを行う日常生活支援事業などの子育て支援策についても、父子家庭でも利用できます。さらに、本年10月からは父子福祉資金制度が創設されることになりますことから、父子施策は母子施策とほぼ同一の制度となります。
 今後はこれらの制度の一層の周知が必要でございます。父子、母子を問わず、各施策について広く啓発と利用促進を図ってまいります。さらに、今年度作成いたしますひとり親家庭等の自立促進計画の中で、支援政策の充実を検討してまいります。よろしくお願いいたします。
副議長(松本隆弘)  安福英則議員の質疑、質問は終わりました


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