平成27年9月第328回定例会(第4日10月5日)一般質問

○(安福英則議員)  皆さん、おはようございます。 
 朝来市選出、自由民主党の安福でございます。よろしくお願いいたします。 
 それでは、通告に基づきまして、5項目7問、分割方式にて質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。 
 まず最初に、関東・東北豪雨災害から見えてきた課題と今後の対応についてということで、3問にわたってお尋ねしていきたいと思います。 
 このたびの台風18号等による大雨は、茨城、栃木、宮城3県を中心に、甚大な被害をもたらしました。特に被害が大きかった茨城県常総市においては、鬼怒川の堤防が決壊し、逃げ遅れた住民約1,300名がヘリコプター等で救助されるシーンがテレビでも放映されていましたが、避難勧告・指示のあり方や周知の方法、住民自身の避難行動、避難所の場所等の課題が浮き彫りになったと言われております。 
 そこで、この災害から見えてきた課題と今後の対応について、3点お伺いいたします。 
 まず最初の質問は、住民に危険を知らせたり、安全に避難していただいたりするための重要なツールである防災行政無線や緊急速報メールを使った周知方法についてであります。 
 このたびの常総市の災害では、防災行政無線は豪雨による雨音で音声が消され、聞き取りにくいという住民の声もあったようです。確かに、平時においても、スピーカーから離れたところでは聞こえにくいという課題があるとは聞いておりますが、大きな雨音で更に聞こえにくくなったということは十分に考えられることであります。 
 また、そうした欠点をフォローできる緊急速報メールは、大雨注意情報までは配信されておりましたが、防災行政無線の対応や消防との打ち合わせで人手が足りず、避難指示等のメールは配信されなかったとのことでありました。 
 どちらも、今回の災害においては、期待されていた機能を十分に発揮できなかったように見受けられます。 
 翻って、本県はどうなのかということは、当然気になるところであります。そこで、防災行政無線の整備状況を見てみますと、平成27年3月末現在、同報系で25市町、61.0%で整備済みとなっており、これは、全国平均82.0%と比べて著しく低い数字で、山形県、北海道、京都府に次ぐ全国44位であります。 
 つまり、防災行政無線がないので、聞こえる聞こえないの問題は生じないといえばそうでありますが、では、果たして、その代替えとしてどういう周知方法をとっているのでしょうか。 
 ちなみに、市町の公用車に設置する移動系についても61.0%で、全国平均88.7%を下回っております。これは石川県に次ぐ全国46位であります。 
 一方、緊急速報メールにしましても、最終的には人の手で情報を入力し、送信することが必要です。人員不足で手が回らないということは、どのくらい回避できるように想定されているのかも気になるところであります。 
 そこで、まず、県下の各市町においては、住民に防災情報を伝える手段はどういう状況になっているのか、お伺いいたします。 
 二つ目は、避難指示のあり方と避難についてであります。 
 常総市においては、避難指示の発令が一部の地域で遅れ、堤防の決壊後に出されており問題となっております。大雨の場合、避難指示が発令されても、時間帯や周辺の地形や建物構造により、避難する場合と自宅にとどまる場合と、住民自身も判断に迷う場合が多いと考えます。 
 市町によっては、ハザードマップで水深1メートル以上になるところは水平避難を、1メートル未満になるところは垂直避難をという目安を示しているようですが、いざという時、住民がそれを的確に判断するのは難しいように思います。 
 常総市が作成した鬼怒川の洪水ハザードマップを見ますと、上流の栃木県宇都宮市に3日間で402ミリ、100年に1回起こる大雨が降ることを想定して作成したものだということになっています。ところが、今回は600ミリを超える雨が降っているわけですので、ハザードマップにおける想定をはるかに超える規模の水害が発生すると考えることもできるのであり、実際にそうなりました。もちろんこれは自然のことですので、人智の及ばないところとも言えますが、そうした場合においても、県民の命を守るための取組が我々には求められているところであります。 
 その一つの手段が、適時・的確な避難誘導であると考えますが、今回の事例では、最も被害の大きかったところに避難指示が出されていなかったということで、市当局の判断に疑問が出されております。 
 平成21年の災害で、私も、朝来市の対策本部に詰めていたことがあります。どの地点に避難勧告や避難指示をいつ、どのタイミングで出すのかということは、非常に難しいことであるということは理解できております。また、県においては、空振りを恐れず早目早目に避難勧告等を出すよう、市町にも指導していことも承知しております。 
 その結果、これは本県に限らず、全国的なことではありますが、避難勧告等が出ても余り避難する人がいないというのもよく聞くことであります。しかし、一方で、避難勧告に従い避難しようとした方が、その途中で流され亡くなったという事例も県内にはあります。 
 水害の場合は、洪水ハザードマップを基本としながらも、雨量の状況等を踏まえた現実に沿った地区ごとのきめ細やかな対応とふだんの避難訓練の必要性を再認識した次第でございます。 
 今回の鬼怒川等の事例を教訓として、当局として、今後の避難誘導等にどう取り組んでいかれようと考えているのか、見解をお伺いいたします。 
 三つ目は、市町の枠を超えた広域的な避難と連携についてであります。 
 このたびの常総市においては、最終的には鬼怒川の東側の全域に避難指示が出されましたが、その指示は、市内においては氾濫寸前の鬼怒川を超えて西側の避難の呼び掛けがなされたようであります。 
 私は、河田先生の講演を伺ったことがあるのですが、避難する場合において、増水している河川を越えたところに決められた避難場所がある場合においては、河川を渡る時に危険が伴うため、別のところに避難する方が良いということでありました。 
 実際、常総市においては、東隣のつくば市へと避難した方々の様子がテレビで放映されており、結果的に、その判断は正しかったと言えます。 
 また、東京都は、昨年、都の地域防災計画に広域避難を新たに盛り込んだものに見直したと聞いております。 
 そこで、今回のように特別警報が出されるような状況では、市町が連携した広域的な避難体制の構築と安全な避難場所確保が求められると考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 
 残余の質問は、質問席の方から行います。 

○議長(石川憲幸)  井戸知事。 
  〔井戸知事登壇〕 
○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の安福英則議員のご質問にお答えいたします。 
 関東・東北豪雨災害からの課題と対応についてのお尋ねがありました。 
 私から、避難指示のあり方と避難について、お答えしたいと思います。 
 平成21年の佐用町等での大雨災害も避難に当たっての大きな教訓を与えました。このような実情を踏まえまして、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインを作成いたしまして、市町の具体的かつ実践的なマニュアル作成を支援してきています。 
 このガイドラインでは、河川の水位、土砂災害警戒情報など、適切な発令基準を設定すること、伝達手段を複数用意して、夜間等危険度の高い中での発令は、自宅2階以上への避難などを呼び掛けることなど求めています。 
 昨年8月の丹波豪雨災害では、このガイドラインを踏まえて作成されたマニュアルに基づきまして、土砂災害警戒判定メッシュ情報も活用して、災害発生の1時間前に避難勧告の発令が行われました。また、しかも真夜中だったということもありまして、2階等への避難ということも呼び掛けたと承知しています。 
 しかし、昨年の広島市での土砂災害や、先月の関東・東北豪雨災害では、避難指示等の発令のタイミングの遅れや想定以上の降雨への準備が十分でなかったこと、今年7月の本県での台風第11号災害では、避難した人が極端に少なかったことなど、依然として課題が浮き彫りになっています。 
 また、災害発生が想定される時点から数日間をさかのぼり、ほぼ1週間をさかのぼり、その間に実施すべき対策をシナリオ化するタイムラインの考え方が提唱されており、本県におきましても、一部タイムライン化しております。 
 このため、現在、これらを踏まえて、ガイドラインの見直しを進めています。その方向としては、まず発令予想時刻の数時間前から予告を行っておくこと、二つに、その際に、居住エリアの危険度の確認や安全な避難先・避難経路の再確認を促すこと、三つに、エリアを明確にして発令すること、四つに、河川水位や土砂災害危険度などの状況を含めて、切迫感のある伝達内容として、状況変化に応じて繰り返し伝達すること、五つに、住民自らが情報収集に努め、避難行動をとる必要があることなどを盛り込みたいと考えています。 
 今後、市町の意見を求めながら、この見直しを早急に完了し、避難勧告等の発令が的確に行われるよう、引き続き支援していきたいと考えております。 
 私からは以上とします。 
○議長(石川憲幸)  杉本防災監。 
  〔杉本防災監登壇〕 
○防災監(杉本明文)  防災行政無線等による住民への周知方法について、お答えをさせていただきます。 
 本県では、平成24年に策定した「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」の中で、具体的な情報伝達手段として、防災行政無線、CATV、コミュニティFM、緊急速報メール、ひょうご防災ネット、それから、テレビやラジオ放送に自動提供できる公共情報コモンズ、これ、今、Lアラートと言っております。広報車、半鐘・サイレン、こういったものを掲げまして、その特性あるいは各市町の実状を踏まえまして、複数を組み合わせて情報発信することを求めております。 
 これらの整備状況でございますが、防災行政無線、25市町、CATV22市町、コミュニティFM12市町、緊急速報メール41市町、ひょうご防災ネット40市町などとなっております。防災行政無線の整備率は低いですが、その代替となり得る手段を含めますと、既に全市町において複数の手段による伝達が可能となっております。 
 しかしながら、防災行政無線は、非常災害時に効果が高いとされておりますので、緊急防災・減災事業債等の有利な財源を活用した整備を働き掛けておりまして、新たに6市町が28年度末までに整備を完了して、合計31市町、整備済みとなる予定でございます。 
 また、情報の発信漏れを防ぎ、適時適切な発信を促すために、災害時には河川水位情報・土砂災害情報などを我々として確認をしながら、市町の的確な発令を促しております。また、事後におきましても、改善の余地がある場合には、市町に助言を行っております。 
 さらに、フェニックス防災システム、これに避難勧告等を入力いたしますと、Lアラートに自動配信されますが、今年度中には、ひょうご防災ネットや緊急速報メールにも自動配信できるように改修を行う予定でございます。 
 避難情報は、県民の命に直結する重要な情報であることから、今後とも防災行政無線など、伝達手段の充実と的確な発令に、市町と共に取り組んでまいります。 
 続きまして、市町の枠を超えた広域的な避難と連携について、お答えをさせていただきます。 
 県では、平成18年に締結しました「県及び市町相互間の災害時応援協定」や平成13年に策定し、25年に大幅な見直しを行いました「避難所管理運営指針」におきまして、広域的な被災者の受け入れを想定した規定を盛り込み、市町の対応を促してまいりました。 
 東日本大震災を受けて改正された災害対策基本法では、広域避難とともに、災害から命を守るための緊急避難場所と災害発生後に一定期間滞在する生活の場としての避難所を峻別して指定する旨の規定が盛り込まれたところでございます。 
 このたびの関東・東北豪雨災害における鬼怒川決壊の事例では、このうちの緊急避難場所を広域的にどう求めるか、これが課題となったと認識をいたしております。 
 現在、市町におきましては、災害対策基本法の改正を受けまして、緊急避難場所と避難所の指定作業を順次進めているところでございます。この機会を捉えまして、経路の安全確保や避難先の収容能力等の課題を考慮しながら、緊急避難場所を市町域外に求める必要があるかどうか、改めて確認するように促してまいりたいと考えております。 
 その上で、県として、広域的な調整が必要な場合には、関係市町とも協議をさせていただいて、避難体制の構築と安全な避難場所の確保に取り組んでまいります。 
○議長(石川憲幸)  安福議員。 
○(安福英則議員)  2点、再質問したいと思います。 
 先ほどの周知方法の兵庫県内の諸状況を防災監の方からご説明願いました。ケーブルテレビとか、いろんなやり方が、兵庫県の方では行っておりますので、複数的に対応できているというふうには認識しております。 
 ただ、やはり、あれだけの大雨とか、そういう今まで経験したことがないような、そういう状況には本当に現場も混乱いたしますし、冷静なマニュアルがあると言いながらも、きちっとした伝達ができるかという、そういう不安な面というのは、これはやはりふだんの避難訓練とか、私どもの、また逆に言う、地域住民の避難訓練とか、その辺が、やはり危機感を持って本当にやっておかないと、なかなか現実の対応は難しいということが、今回の災害のいろんな状況で、私も気付くことがありました。 
 その中で、広域避難場所というのが、これからまた兵庫県においても、平野部での災害、また山間部での土砂災害とも、根本的に内容が違ってくると思うんですが、その辺の、市町の連携を県として十分に指導していただきたいというふうに思います。 
 その一点と、もう一点は、防災無線とか、ケーブルテレビとか、市町にとりましては、本当に財政的にきつい状況の中で、今後整備していくのは大変だと思うんですね。県の方も、国の方にそういういろんな要望も行っておられることを存じておりますし、また、市町に対しましての、またいろんな補助的な考え方、それもご尽力願いたいと思いますので、この2点にわたりましてのみ再答弁をお願いいたします。 
○議長(石川憲幸)  杉本防災監。 
  〔杉本防災監登壇〕 
○防災監(杉本明文)  広域的な避難場所、これにつきまして、市町の方に十分指導するようにというご指摘でございます。 
 先ほどご答弁申し上げましたように、ちょうど今、緊急避難場所、それから、避難所の指定の見直し、これ順次進められておりますが、指定済みの市町も実はございます。そういったところも含めまして、改めて広域的な対応が必要かどうか、もう一度よく確認を県としてもさせていただきたいと思っておりますし、市町との間で、常々そういう協議の機会も持っておりますので、そういった中で確認をしてまいりたいと。不足の場合は近隣市町に求めるようにということでやらしていただきたいと思っております。 
 それから、もう1点、情報通信手段の財源、なかなか厳しいというご指摘でございます。おっしゃるとおりでございます。これにつきましても、今、フェニックス防災システムの改修を昨年度から今年にかけて進めております。そんな中で、できるだけ自動化といいますか、いろんな形で伝わるような仕組みを構築をして、本年度中には緊急速報メール、それから、ひょうご防災ネットとも連携をしていくということも、先ほどご答弁申し上げましたが、そういう状況でございますので、そういう手段の確保を我々としてもしっかりと進めて、使用してまいりたいと考えております。 
○議長(石川憲幸)  安福議員。 
○(安福英則議員)  防災先進県兵庫として、本当に全国に誇れるような仕組みを作っていただきたいことを申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。 
 2番目の質問は、保育士補助者配置制度の創設についてであります。 
 保育は、子供が現在を最も良く生き、望ましい未来を作り出す力の基礎を培うために必要なものであります。 
 同年齢の乳幼児と交わる中で、人に対する愛情や信頼感、自主・自立、協調の態度や道徳性などを養ったり、豊かな感性や表現力を身に付けたりする場として、保育所の役割は子供の人格形成に大きな影響を与える、非常に重要な役割を負っています。 
 しかし、その指導に携わる保育士の人材不足が言われて久しくなります。保育士の平均勤務年数は7.8年、また保育の現場への復帰を希望しない求職者の50.7%は、就職後5年未満で現場を去っています。その原因は、給与面での問題や仕事がハードで雑務も多いことなどが早期離職につながっていると言われております。 
 しかし、せっかく資格を取り、自分に合った職業に就き、子供の人格形成の礎に影響を与える仕事として、やりがいや責任を持って仕事に取り組み、キャリアを積み上げていっているものを、待遇や職場の環境により離職するというのは、余りにももったいない話と感じております。 
 県においても、保育士不足解消が少子対策にとって課題であることを十分認識されていることは、保育士の人材確保・育成のために、保育士・保育所支援センターの運営、研修の実施などさまざま取り組まれていることからよく分かります。 
 その中でも、特に、保育体制強化事業として、地域の多様な人材を保育に係る周辺業務に活用できるよう各園を支援しているのは、保育士の多忙な業務の低減に資するものと評価できます。しかし、公立の保育所と比べると、財政的基盤の違いもあり、まだ不足している感が否めません。 
 そこで、保育体制強化事業をもう一歩踏み込み、県として、保育士補助者の配置を制度化し、支援することを検討してはどうかと考えます。 
 これにより、現在、保育士が、保育業務以外の教材準備や保育所運営に係るその他業務を、勤務時間外や休日に行っているのを保育士補助者に担っていただくことができ、保育士は本来の保育業務に専念できるような体制がとれます。 
 この保育士補助者配置の制度化について、県の所見をお伺いいたします。 
○議長(石川憲幸)  太田健康福祉部長。 
  〔太田健康福祉部長登壇〕 
○健康福祉部長(太田稔明)  厚生労働省の調査によりますと、保育士の離職の理由あるいは資格保有者が保育士にならない理由としては、やはり賃金の安さ、仕事量の多さなど、勤務環境の問題が挙げられております。働きやすい魅力ある職場づくりは、保育人材を確保する上でも最重要の課題でございます。 
 県では、今年度、一つには、子ども・子育て支援新制度に伴う職員給与の改善や3歳児担当保育士の配置の改善、二つには、施設管理者等に対する職場の環境改善に向けた実践的な研修、そして議員もお話をされました保育士の負担軽減のための補助者の配置を支援する保育体制強化事業を実施いたしております。保育士の待遇の改善、あるいは業務負担の低減に努めております。 
 このうち保育体制強化事業は、待機児童解消加速化プラン参加市町を対象に、昨年度から開始いたしております。昨年度は1市、今年度は3市町が実施をいたしておりますが、この事業を活用いたします市町からは、配膳等の補助事務に充てることで、保育士の負担の軽減につながったとの評価をいただいております。 
 ご提案のように、保育現場に補助者を配置することは、保育士の勤務環境改善に効果的と考えられますが、現行の保育体制強化事業が、国の加速化プラン参加市町の一部にしか利用されていないため、県・市町子ども・子育て支援協働会議あるいは個別協議などで、この事業の積極的な活用を市町に働き掛けてまいります。 
 また、現行の制度は、待機児童の発生を事業実施の前提としておりますが、保育士の勤務環境を改善とするという本来の事業目的からは、不必要な制限と考えられますので、待機児童の有無に関係なく活用できるよう、制度の改善を国に提言もしてまいります。 
 よろしくお願いいたします。 
○議長(石川憲幸)  安福議員。 
○(安福英則議員)  保育士さんの雑務といいますか、どのような中身のものがあるのかということをお尋ねしましたら、保育室やトイレ等の掃除、おむつや、給食などの残飯等、事業系ごみの運搬、また保育業務の補助としては、疾病園児の病院等への送迎、登校園児の管理業務、給食の運搬、送迎駐車場の安全確保、市役所等への文書の配送・回収というような、こういうことが挙げられております。 
 いろんな意味で、厳しい人数の中で、いろんな雑務をこなしていかなければ、なかなか対応ができないというのが現場の声であろうかと思いますので、先ほど申し上げましたこと、また県の方でもいろんな取組をされておりますが、一層の努力を求めておきたいと思います。 
 次の質問に移ります。 
 看護職・介護職における人材不足対策について。 
 先目、我が党議員団と諸団体との意見交換会を行いましたが、さまざまな業種にわたり、人材不足への対策要望がございました。 
 特に介護職・看護職、先ほど言いました保育士、建設業関係、バス・タクシー業界等、若年人口が減少し、高齢者が増加していく中で、厳しい現実に直面しているということでございました。もちろん、それぞれの業界ごとに細かい事情は異なるわけですが、人材不足により施設を閉鎖しなければならなかったり、マンパワーが足りていれば受けていた仕事を受けられなかったりと伺っていても、その深刻さが伝わってくるものでありました。 
 その中でも、特に、介護職や看護職において、超高齢社会の到来に伴う需要の増加が確実と言われております。マンパワーの不足を解消するための取組は、本県のみならず全国的にも中・長期的な対策が必要です。 
 確かに代替えが可能であればロボット等機器の活用なども考えていくことも必要ではありますし、それには相応のコストが掛かります。やはり人間にしかできないことが多々あろうかと思います。 
 もちろん、県においても、就業者の確保対策は、これまでから取り組まれ、成果を挙げてこられていることも十分承知しているところでありますが、しかし、現実に人手不足の声を聞くと、更なる取組が求められているということを痛切に感じております。 
 その解決に向けた一つの取組として考えるのが、外国人の労働者受け入れであります。現在、労働力不足の対応ではありませんが、経済活動の連携強化の観点から、経済連携協定(EPA)に基づいて、インドネシア、フィリピン及びベトナム、3国から、看護師、介護士候補者の受け入れを行っています。これは、それぞれの国で看護師資格などを取得した方でありますが、3年又は4年の滞在期間のうちに日本の看護師試験等に合格することが必要とされています。 
 看護や介護は、専門知識に加え、人と人との高度なコミュニケーション能力が求められますので、日本語に精通していただくことは必要なことだと思います。本県としても、こういう方々の積極的な受け入れに取り組んではどうかと考えるところであります。 
 そこで、現在、県として、看護職・介護職に係る外国人労働者の受け入れにどう取り組んでいるのか、また、今後どう取り組んでいこうとしているのか、所見をお伺いします。 
○議長(石川憲幸)  井戸知事。 
  〔井戸知事登壇〕 
○知事(井戸敏三)  看護職・介護職における人材不足対策の一環として、外国人の活用についてのお尋ねがありました。 
 経済連携協定に基づいて、外国人看護師・介護福祉士候補者につきましては、本県では、今年度、看護師候補者は、7施設42名、介護福祉士候補者は、15施設49名を受け入れています。 
 いずれも日本語及び看護・介護学習経費の助成を行うとともに、県独自の取組である合同学習会や受け入れ施設間の情報交換会を開催して、国家試験の合格に向けた支援を行っています。 
 日本で継続して就労するためには、その職務の必要性から、看護師・介護福祉士の資格取得が条件となっていますが、これまで看護師候補者19人、介護福祉士候補者が11人、国家試験に合格しています。 
 なお、現在におきまして、農業や製造業など71職種を対象に実施されている外国人技能実習制度に、介護分野を追加することが検討されています。 
 また、外国人留学生が介護福祉士資格を取得した場合の在留資格の付与なども議論されています。実現すると、相当数の外国人介護者の受け入れが可能になると考えています。現時点では、外国人介護者は、人材不足対策を補足する有効な対策とはまだなっていない状況です。 
 県としては、喫緊の課題であります人材不足対策として、看護分野では離職防止対策、潜在看護師の掘り起こしを図るための再就業支援対策、また、今年度から始まりました、看護師が離職の際、ナースセンターに届け出る看護師等の届出制度の周知を図り、その後のフォローアップの利便性の確保を図っていきたいと考えています。 
 また、介護分野では、介護業務の労働環境の改善、元気高齢者の就労促進対策などの施策を展開して、人材確保を図ってまいります。 
 今後は、外国人労働者についての制度改正に向けた国の動向も注視しつつ、その受け入れにつきまして、適切に対応してまいります。 
 どうぞよろしくお願いいたします。 
○議長(石川憲幸)  安福議員。 
○(安福英則議員)  これだけ若年人口が減っていく中で、高齢者が逆に増えていくと。特に都市部において、そういう状況は顕著、これは予測されておりますので、その辺につきましても、今後のご尽力をよろしくお願いいたしまして、次の質問に移ります。 
 次は、訪日外国人旅行者の県内の現状及び課題と今後の対策についてであります。 
 日本政府観光局発表の8月の訪日外客数の推計値によると、昨年の111万人を70万8,000人上回り、63.8%増の181万7,000人となりました。今年1月から8月までの累計では、昨年が863万8,160人、今年が1,287万5,400人と伸び率は49.1%です。 
 また、国別の訪日外客数は1月から8月までの累計では、トップが中国の334万7,000人、昨年の154万2,404人から、伸び率は117%と倍以上に増加しています。2位が韓国の255万4,100人、3位が台湾で246万8,300人、4位が香港の99万1,800人となっています。 
 この背景には、円安効果、訪日ビザの規制の大幅緩和、免税制度の改正、LCCの増便等が挙げられています。 
 さらに、今年上半期の関西空港における外国人旅客数は、前年比58%増の458万人となり、上期及び半期として過去最高となりました。国際線の発着回数も、中国などアジアを中心とした路線で増便が相次いだことにより、12%増の5万977回で過去最高を記録しています。 
 いろんな数字が過去最高を記録しておりますが、見方によっては、もともとが低かったというのも事実であります。フランスは8,400万人、アジアではタイが2,500万人という数字を聞くと、まだまだこれからという気持ちになるのは私だけではないと思います。 
 人の数だけでなく、世界の観光産業の市場規模は、全GDP比9%となっているところ、我が国は2%程度だということですので、前向きに考えますと、まだまだ伸びしろがあるとも言えます。 
 我が国への外国人旅行者の数が少ないのは、サービスを提供する側の視点と比べ、利用者側の視点が弱いからだという意見もございます。 
 先ほど述べましたように、世界並みにGDP9%が目指せる重要な成長分野であるとするならば、外国人旅行者の誘致は非常に重要であり、その拡大に向けた取組を一層進めていくためにも、実際の旅行者の視点に立ち、その声を的確に反映していく取組が必要と考えられます。 
 この4月に近畿経済産業局は、関西を訪れた外国人旅行者等に対する生声アンケート調査報告書を公表しました。この内容を見ますと、特に旅行者の多い韓国、中国、台湾及び香港の方々から、旅行のテーマ等に係る生の声を集め、それを今後の旅行形態、旅行内容等に分析がなされています。 
 県のひょうごツーリズム戦略を見ましても、旅行者の多様なニーズに応えるための取組が記載されておりますが、その実効を図るためには、ニーズの把握と分析にビッグデータの活用を図っていくことも必要であると考えています。 
 そこで、外国人旅行者に係る誘客拡大に向け、兵庫県の取組の現状及び課題と、今後の対策について、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。 
○議長(石川憲幸)  井戸知事。 
  〔井戸知事登壇〕 
○知事(井戸敏三)  訪日外国人旅行者の誘客拡大に向けた今後の対策です。 
 我が国を訪れる外国人旅行者は、ご質問にもありましたように、著しく増加しています。しかし、2014年では世界第22位、アジア7位にとどまっています。タイ、マレーシア、韓国などよりも少ないという実情です。 
 また、本県を訪れる外国人旅行者数は、去年、過去最高の83万人となりましたが、隣接する大阪374万人、京都294万人に大きく水をあけられています。 
 ご指摘のとおり、誘客拡大に向けては、旅行者側の視点を持つことが不可欠です。このため、まず、いかに旅行者が、本県の観光資源を魅力的に感じてもらえるか。二つに、その魅力を確実に旅行者に届けるためにどうPRを行うか。三つに、観光地における移動や宿泊、ショッピングが分かりやすい状況にあるかどうかなど、旅行者にとって利便性が高いと言えるかといった観点で、十分配慮して、ソフト・ハードの両面から取組を進めなくてはなりません。 
 ひょうごツーリズム戦略に基づきまして、竹田城や姫路城、コウノトリの野生復帰に向けた取組などのひょうごオンリーワン観光資源を発掘して、周知を図っています。 
 二つに、他府県の魅力ある観光資源と結んだ広域観光周遊ルートの構築を目指しています。このように新たな魅力づくりを進めます。 
 三つに、海外での観光セミナーやメディア等の招聘旅行など、戦略的なプロモーションを展開していきます。 
 四つに、多言語による案内やWi-Fi環境など、外国人観光客受入基盤の整備などによりますインバウンド対策も必要です。 
 これらの施策を進めるに当たっては、ビッグデータの活用など、旅行者ニーズの把握に努めてまいりたいと考えています。 
 今後とも、関係機関や民間の方々、観光協会との連携を図りながら、きめ細かいインバウンド対策を進めてまいりますので、よろしくご指導いただきたいと思います。 
○議長(石川憲幸)  安福議員。 
○(安福英則議員)  時間があればもっといろんな意見を交わしたいとこですが、決算委員会にまた出ることになっておりますので、そちらの方でこの問題は対応したいと思います。 
 それでは、最後の質問に移ります。 
 保健大臣会合開催に伴う兵庫県における伊勢志摩サミット対策についてであります。 
 平成28年5月に、三重県の伊勢志摩で主要国首脳会議が開催されることとなりました。この決定を受け、関係閣僚会合が国内の各都市で開催されることとなり、神戸市でも保健大臣会合が開催されることとなっています。 
 つまり、主要国の要人をはじめ多くの国家の重責者が神戸に集まるということになります。世界の注目が伊勢志摩に集中するとともに、神戸にも目を向けられるこの機会は、兵庫県としては、神戸だけでなく兵庫県をアピールする絶好の機会であります。ぜひとも成功させなければなりませんし、失敗などあってはなりません。 
 その中で、県警察にあっては、国際テロ対策をはじめとした総合的なサミット対策を積極的に推進してもらわなければなりません。すきのない対策を完遂し、テロ対策はもちろん、事件・事故の未然防止を達成し、世界トップクラスの日本の治安水準を示し、安全で安心な兵庫を全世界に示す必要があります。 
 そのためには、何よりも体制の確立が大切であると考えます。 
 県警察組織内を緊密に、そして組織横断的に連携可能な体制を構築するのはもちろん、警察と自治体、そして地域住民が連携した官民一体となったサミット対策が推進可能な体制を確立していただきたいと思います。 
 次に大切なことは、不法行為等、治安に直接影響する事案の未然防止であります。 
 最近の世界のニュースで報じられている事件・事故には、テロ、航空機墜落など悲惨な事件・事故が多くあります。これらを見聞きすると、その国の治安水準はどうなっているのか心配になるわけでございます。このような事件・事故がサミット対策中に発生してしまっては、世界に日本の治安水準が低くなっているということの印象を与えてしまうことになります。事件・事故の未然防止のため、対策を打つべき多くの事象があろうかと察しますが、万全の警察力で未然防止に努めていただきたいと思います。 
 また、神戸という山と海の間隔が狭い特殊な地域には、特有の対策も求められます。 
 そこで、このようなサミット開催に伴う多くの心配がある中、その使命完遂に向け、県警察はどのような意気込みで対応されるのか、警察本部長にお伺いいたします。 
<page="121">○議長(石川憲幸)  井上警察本部長。 
  〔井上警察本部長登壇〕 
○警察本部長(井上剛志)  保健大臣会合開催に伴う兵庫県における伊勢志摩サミット対策について、お答えいたします。 
 国内外における過去のサミットの開催状況を見ますと、いわゆる反グローバリズムを掲げる勢力による大規模なデモや暴徒化したデモ参加者による不法行為が発生しているほか、首脳会議の開催地から離れた都市においても、公共交通機関に対する同時多発テロが発生しております。 
 さらに、昨今のサイバー空間における脅威の高まりを受け、関係施設ともに対するサイバー攻撃の発生が懸念されるなど、今回のサミットについても厳しい情勢のもとでの開催になることが予想されるところであります。 
 本県におきましては、首脳会議終了後の来年9月11日及び12日に神戸市内で保健大臣会合が開催されることが決定しておりますが、テロ等の脅威は主要な開催地に限られたものではありません。 
 このような情勢を踏まえまして、本年7月に兵庫県警察伊勢志摩サミット等警備対策室を設置し、警察庁をはじめ県や神戸市の担当部局、その他の関係機関と緊密な連携を図りながら、会議の安全かつ円滑な進行と県民の安全・安心の確保を念頭に置いた諸対策を推進しているところであります。 
 県警察といたしましては、公共交通機関や重要施設等に対する警戒警備や管理者対策の徹底により、サイバー攻撃をはじめとするテロ等不法行為の未然防止を図るとともに、各種広報媒体を活用した会議場周辺における交通総量の抑制等の総合的な交通対策やサミット警備に対する県民の理解と協力を確保するための啓発活動を推進するなど、組織の総合力を発揮して、サミット対策に万全を期してまいります。 
○議長(石川憲幸)  安福英則議員の質疑、質問は終わりました。 

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