平成30年9月第341回定例会(第3日10月3日)一般質問

安福英則議員

朝来市選出、自由民主党の安福英則でございます。分割方式にて、5問の質問を行います。
 まず最初に、外国人就労拡大政策についてお尋ねしたいと思います。
 法務省がまとめた2017年末の在留外国人数は256万1,848人で、1年前と比べますと約18万人増加しております。また、厚生労働省に届け出た外国人労働者数は約128万人で、過去最多を更新しております。このように、我が国では既に多数の外国人労働者が存在し、しかも年々増加しつつあります。
 我が自民党議員団では、この5月、2期目の絆の会で外国人技能実習制度の状況を調査するため、ベトナム・ハノイを訪問し、技能実習制度の現状と課題等について調査を行いました。それを踏まえ、この6月県議会代表質問で、我が会派の浜田議員から、技能実習生に対する県としての積極的な支援について質問しましたところ、実習期間の延長に必要な技能検定を受検しやすい環境整備、技能実習期間の延長要望、外国人県民向けの生活相談や情報提供などの取組を挙げられました。
 その後、政府は6月15日に経済財政運営と改革の基本方針2018、いわゆる骨太の方針2018を閣議決定しましたが、その中で、新たな外国人材の受入について取り組むこととしました。
 それによりますと、従来の専門的・技術的分野における外国人材に限定せず、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを構築する必要があるとしており、真に必要な分野に着目し、移民政策とは異なるものとして外国人材の受入を拡大するため、新たな在留資格を創設し、また、外国人留学生の国内での就職を更に円滑化するとともに、外国人が共生できるような社会の実現に向けて取り組むとしております。
 具体的には、日本人の就労希望者が少なく慢性的な人手不足に陥っている建設、農業、宿泊、介護、造船の5分野を対象に、新設する技能評価試験に合格すれば就労資格が得られるようにするもので、技能実習生制度ではなく労働者として受け入れ、技能実習生として最長5年間滞在した後、新たな就労資格を得れば、10年にわたっての滞在が可能となるものであります。
 また、先月、厚生労働省が外国人介護人材に対する日本語や介護分野の専門知識を学習する費用を補助するため、来年度予算の概算要求で約13億円を計上するなど、国では外国人材の受入の拡大に向けた取組を広げつつあります。
 一方で、外国人材を巡る状況として、国内の受入企業の中には、給与の未払いや超過労働等を行う悪徳業者がいたり、また、日本での就職などを目的に来日する留学生も増える中、先日の報道では、大阪の専門学校が定員を超過して入学させたため、100人以上の留学生の在留資格が更新されず、数十人が帰国を余儀なくされた事件が明らかになるなど、課題が見受けられます。
 そこで、本県としても、国による外国人労働者の活用を拡大する方針に対応して、担当部署を県に設置したり日本語の習熟をサポートする新たな日本語学校の設置を促進するなど、積極的に施策を打ち出していくべきと考えますが、県としての今後の外国人就労拡大政策の課題と取組について、所見をお伺いします。
 あとの質問は、質問席から行います。

産業労働部長(片山安孝)

外国人就労拡大政策についてでありますが、働きながら技能の習得を行っている県内外国人実習生は、平成29年末現在、約8,700人であり、人手不足が著しい業界では、人手不足には技能実習生で対応しているとさえ言われている実態がございます。
 しかしながら、近年、課題となっている人手不足には、まずは未就労の女性、高齢者、若者、障害者などの活躍を促すべきであり、また就業環境の整備としては、AI、IoTによる生産性の向上などにより対応すべきであります。外国人労働者を受け入れる場合は、その分野における労働需給の状況や労働の技術的・専門的程度などを考慮の上、行っていくことを基本とすべきと考えております。
 このため、家事支援については特例的に特区により、神奈川、大阪、東京に続いて外国人労働者を受け入れることとし、旅館・ホテル業界の意向を受け、これらの業界の技能実習生の期間の延長を国に対して要望しました。特に、人手不足が著しい介護分野では、今年度、新たに県社会福祉協議会による取組を支援し、外国人技能実習生の受入を進めているところでございます。

 外国人材の受入は、出入国管理という国の権限のもとで行われておりまして、今回、国は新たな外国人材の受入を打ち出し、検討を進めております。これに対しましては、地域の労働需給の状況等を踏まえた適切な対象業種の追加、日本語教育や生活支援等に対する必要な財政措置などについて、全国知事会を通じて要望したところでございます。
 今回の国の施策が実施されますと、これまで以上に多くの外国人が外国人県民として本県で働き生活することが見込まれますことから、国の取組に呼応し、外国人県民の生活支援の充実を図り、多文化共生の先進地・兵庫を目指してまいります。
 さらに、国の動向を見極めながら、関係機関との調整を行う窓口の設置についても検討していく所存でございます。

安福英則議員

現在における兵庫県の状況というのは、今、お聞きしました。
 再質問はいたしませんが、今、日本のさまざま分野にわたって人材が不足していること、若者の人口が多く、国内では働く場が少ない海外のいろんな国から日本に来てもらうということにつきましては、国同士、お互いにメリットがあることであると思っております。
 また、海外から日本に夢を求めてやってくる多くの若者もいることも現実であります。その彼らの夢を実現できる仕組みをきちっと構築し、日本という国の信頼をより高めるために、しっかりとサポートをしていく必要があろうかと思います。
 また、長年にわたる兵庫県は諸外国との国際交流事業や姉妹提携都市との交流も生かす中で、世界に開かれた兵庫県であってほしいと願っております。
 それでは、次の質問に移ります。
 次の質問は、受動喫煙防止条例の見直しについてでございます。
 まず、1点目として、現行条例施行後の効果と課題についてお尋ねしたいと思います。
 本県では、受動喫煙を防止するための措置等を定め、県民の健康で快適な生活維持を図ることを目的として、受動喫煙の防止等に関する条例を平成25年4月に施行しました。その附則で、5年を経過した後、条例の施行の状況において検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じるとしております。
 平成30年度は、施行から5年が経過したため、現在、健康づくり審議会のもとに兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会を設置し、これまでの取組等のフォローアップ等を行っております。昨年10月に行われた県民モニターアンケートの結果によりますと、受動喫煙の言葉の認知度や健康への影響に関する知識が条例施行前に比べて向上したことや、8割を超える施設が建物内を禁煙とするなど、条例制定の成果が着実に表れてきたのではないかと思われます。実際、私がまちで見ていても、喫煙者のマナーは良くなり、たばこのポイ捨てや、くわえたばこでの歩行はほとんど見られなくなっております。
 そこで、まずは現行条例施行後の効果と課題について、当局の所見をお伺いします。
 次に、二つ目として今後の受動喫煙防止対策の見直しの方向性について、お尋ねします。
 一方、国では、望まない受動喫煙の防止を図るため、この7月に健康増進法が一部改正されました。同法の規制内容を見ると、学校、病院、行政機関、児童福祉施設等は敷地内禁煙、また、宿泊施設、飲食店、事務所では、区域分煙や時間分煙は認められず、喫煙専用室を除き屋内全てが禁煙となるなど、県条例により規制が厳しくなる部分が多くなっております。
 また、喫煙が認められる例外についても、国の法案では、客席面積100平方メートル以下に加え、中小企業や個人が運営する既存飲食店という要件が加わるので、今よりも禁煙店舗が増える見込みと言われております。
 一方で、国民生活基礎調査による都道府県別喫煙率を見ますと、本県の成人喫煙率は18.9%であり、多くの喫煙者がいます。そして、県のたばこ税収入は、平成27年度が約58億900万円、平成28年度が56億4,000万円、平成29年度は53億2,000万円と減少傾向にあるものの、毎年50億円以上の税収があり、また、平成28年度の県内市町のたばこ税は、神戸市の99億8,250万円をはじめ、市町合計は344億8,819万円に上り、一般財源として活用されております。
 このような法律による規制内容や多くの税収をもたらしている喫煙者の存在も考慮しながら、利用が増加している加熱式たばこや喫煙専用室の設置の取扱なども含めて、本県における受動喫煙防止対策のあり方について検討が必要と考えられます。
 そこで、本県における今後の受動喫煙防止対策の見直しの方向性について、お伺いいたします。

知事(井戸敏三)

私から、今後の受動喫煙防止対策の見直しの方向性についてお答えをいたします。
 改正健康増進法は、望まない受動喫煙の防止を図ることを目的として、本県の条例よりも一部厳しい規制が定められています。全面的に禁煙が認められる飲食店についても、100平米以下の面積要件は同じでありますが、個人、または中小企業が経営する既存の店舗であることが要件とされています。また、全ての施設で喫煙が可能なエリアには、20際未満の子供は立ち入れないとされるなど、子供への特段の配慮も盛り込まれています。
 条例の見直しに向けては、これまで委員会を5回開催しておりますが、先進的に受動喫煙対策に取り組んできた本県の実績を踏まえ、改正健康増進法より一歩進んだ内容を目指した議論が行われています。
 具体的には、まず、これまで条例が規制対象としてきた公共的な空間に加えて、居宅ですとか自家用車等の私的空間でも、子供のいる場所では禁煙を義務付けるべきだとする意見、二つに、改正健康増進法では喫煙場所のみとされている表示について、引き続き現行条例のように、全ての施設で禁煙、または規制の表示を義務付けるべきだとする意見、三つに、加熱式たばこは健康被害のおそれがないとのエビデンスがないことから、引き続き紙巻たばこと同様の規制を行うべきだとする意見、四つに、改正健康増進法に準拠して屋外喫煙場所や屋内の喫煙専用室などを設けることにより、喫煙者に一定の配慮をすべきであるとの意見などがなされています。
 県としては、今後、取りまとめられる委員会の提言などを十分に踏まえまして、喫煙者、非喫煙者双方の理解を得ながら、引き続き受動喫煙のない社会を目指して、全国的にも一歩進んだ対策に取り組んでいきたいと考えております。どうぞよろしくご理解をいただきたいと存じます。

健康福祉部長(山本光昭)

現行条例施行後の効果と課題について、お答えいたします。
 県では、平成11年に開催された、たばこと健康に関するWHO神戸国際会議における神戸宣言や、平成15年の健康増進法の施行等を受け、平成16年に兵庫県受動喫煙防止対策指針を策定、さらに、平成25年には受動喫煙の防止等に関する条例を制定し、受動喫煙対策を先進的に取り組んでまいりました。
 条例では、例えば、客席面積100平米以下の飲食店等に喫煙を認め、100平米を超える飲食店等には分煙設備への助成を実施するなど、喫煙者にも一定の配慮をした上で、実効性のある受動喫煙対策を進めてまいりました。
 また、普及推進員を配置することによりまして、県民への周知啓発や施設管理者に受動喫煙対策の必要性を理解してもらう研修会などの開催にも取り組んでまいりました。
 その結果、受動喫煙に関する県民意識の醸成や施設の対策が進展したと考えており、例えば、条例で喫煙が認められている客室面積100平米以下の飲食店でも、喫煙者の方が店内の状況に気づかい喫煙を遠慮する姿を見かけるようになるなど、受動喫煙を意識した行動も普通になりつつあるのではと受け止めております。
 一方で、平成29年度の調査で、喫煙環境表示の実施率が32.9%にとどまっていること、また商業施設では受動喫煙対策の実施率が8割程度であることなどの課題も見つかってきております。そのため、周知啓発、施設に対する指導巡回や、喫煙環境表示の徹底などに引き続き取り組み、効果的な受動喫煙対策を展開してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
安福英則議員

条例施行後の効果というものについて、もう少し医学的な見地から、例えば、医療費が減ったとか、そういうことも聞きたかったんですが、現実、さまざまなところで、飲食店の中におきましても混在しているような状況の中では、喫煙者のたばこの煙を嫌がる人には迷惑をかけているかもしれない、これは私もそう思う部分もあります。
 そういう中で、お互いの立場を理解と言うものの、非常にたばこを嫌われる方は本当に嫌いだ。私も、昔、亡くなったおじいさんから、「たばこはなあ、百害あって一利なしやから、たばこは吸うなよ」というふうに言われておったんですが、喫煙者サイドの擁護をするわけでも何でもございません。私の場合は今でも吸っておりますが、ストレスをためないことと腹を立てないために、たばこを吸っているのが現状でございます。そういう変わった人間も中にはおるということで、ご承知願いたいと思います。
 それで、たばこの関係ですが、現実、この前、値上がりしました。正味62%が、商品の値段のうち税金でございます。そういう中で、先ほど税金の話をしましたが、それだけ県や国、また国鉄清算事業団の後始末等にもたばこ税が使われております。そういう中で、私は共存できるような仕組みを何とか残していただけないかなというのが、本音の部分の思いでございます。
 そこで、一言コメントとして申し上げたいんですが、知事が今定例議会の提案説明で、ユニバーサル社会づくりの総合指針の改定に関して、「全ての人が地域社会の一員として、多様な立場を理解し、相互に人格と個性を尊重しつつ、支え合う社会の実現を目指します」とおっしゃいました。非常にいい言葉だと思います。検討委員会の会議録も全文読ませていただきましたが、このような精神でやっていただければ、ありがたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 3番目、医師不足の現状と県内医療格差の解消に向けてであります。
 県養成医の配置状況と医師の地域偏在の解消に向けた今後の見通しについてであります。
 兵庫県の医師数は、平成28年現在、人口10万人当たり242.4人と全国平均並みですが、全国平均を上回っているのは、神戸、阪神南の二つの圏域のみで、他圏域では、西播磨では159.3人、阪神北では185.4人、丹波では189.3人であるなど、県平均を大きく下回っています。これらの地域の公立医療機関については、2004年4月、新医師臨床研修制度開始以来、長年、慢性的に医師の不足が続いております。
 県では、医師確保対策として、県内の医師不足の状況等を把握・分析し、医師のキャリア形成支援や医師が不足している病院への支援などを行うために、兵庫県地域医療支援センターを設置し、県が修学資金を貸与して養成した医師を地域医療機関に派遣する県養成医制度を運用するほか、義務年限を終了した県養成医等を県で採用して県内の公立病院等へ派遣したり、地域を拠点に大学の特別講座を開設して診療等に従事することで地域医療を支援しています。
 これらの対策により、医師不足に悩む公立医療機関における医師数の確保に期待をするところですが、一方で、いまだに多くの自治体において、深刻な医師不足に対して対策を求める声が聞かれて、中でも県の養成医の派遣に期待をしているところでございます。
 そこで、県養成医の現在の配置状況、また、医師の地域偏在解消に向けた今後の見通しについてお伺いいたします。
 二つ目、遠隔医療の取組についてでございます。
 今年7月に、我が会派の健康福祉部会の調査で、かごしま救急医療遠隔画像診断センター、また、9月には、健康福祉常任委員会の管外調査で筑波大学附属病院の遠隔治療サポートの取組の現場を視察してまいりました。
 かごしま救急医療遠隔画像診断センターは、鹿児島県医師会の運営により、鹿児島市外の地域における画像診断を行う放射線医不足への対策として、各地域の中核的な医療機関等における画像診断をインターネットによるデータ送受信により支援し、県内どの地域においても高度な医療サービスが提供されることとしております。また、緊急医療にも対応できるよう、24時間365日、いつでも読影可能な体制も整備しています。
 また、筑波大学附属病院は、地域医療の充実と高度な専門技術を持つ医師の育成を狙いとして、医師不足に悩む茨城県神栖市の神栖済生会病院と提携し、直線距離で約70キロ離れた同病院との間を映像配信システムで結び、狭心症や不整脈などの心疾患治療を専門医が指導する全国発の遠隔治療サポートの運用を平成29年9月から実施しております。
 このように、専門医の都市部への偏りや指導医の地方部での不足に対して、各地で地域内医療格差の解消に向けて遠隔治療によるサポートが始まっておりますが、兵庫県の現状と今後の取組についてお伺いいたします。
健康福祉部長(山本光昭)

まず、県養成医の配置状況と医師の地域偏在の解消に向けた今後の見通しについてお答えいたします。
 県では、現在、72人の県養成医を、但馬地域や丹波地域、西播磨地域などのへき地医療拠点病院をはじめ、市町立の医療機関等に派遣しております。また、県養成医を毎年22ないし23人養成しておりまして、2年後には100人を超え、ピークを超える7年後の2025年には、現在の2.5倍、約180名まで増えますことから、地域医療に大いに貢献できるものと認識しております。
 こうした県養成医が義務年限終了後も県内に定着するよう、来年度からは県外や海外における医療機関での研修を可能とするほか、僻地の医療機関でもニーズの高い小児科医や整形外科医などの確保のため、神戸大学の協力を得て、これらの診療科をめざす県養成医が義務年限中に専門医の資格が取得できるよう、県養成制度を見直し、キャリア形成をさらに支援してまいります。
 また、県内の医療機関の統合・再編を図った県立尼崎総合医療センターや加古川中央市民病院移転後、新たに神戸陽子線センターが併設された県立こども病院など、医師にとって魅力のある病院が整備されてきております。
 今後も、県立柏原病院と柏原赤十字病院、県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合等による新病院が整備されますことから、これらの病院が医師を呼び込む原動力となり、更なる医師確保につながるものと期待しているところでございます。
 なお、本年7月、医療法及び医師法が改正されたことに伴いまして、今後は医師会や病院団体等の医療関係団体と連携しながら、国の医師偏在指標をもとに、医師確保の目標数や、また対策を示す医師確保計画を新たに策定することになっております。これによりまして、医師確保地域偏在対策に更に積極的に取り組んでまいります。
 次に、遠隔医療の取組についてお答えいたします。
 遠隔地から送られてきた画像等の患者情報に基づき、診断や指示を行う遠隔医療は、専門医が不足する地域でも、より質の高い医療を提供する有効な手法の一つであると認識しております。
 本県では、地域医療再生基金を活用して、平成26年度に整備いたしました神戸大学医学部附属地域医療活性化センター内に遠隔画像診断支援センターがございますが、ここのセンターから県内の僻地などの20医療機関と契約し、CTなどの画像に係る診断レポートの提供を年間約4万5,000件程実施し、常勤の放射線診断医の確保が難しい病院での医療の質の向上を支援しているところでございます。
 また、但馬地域の全ての公立病院と神戸大学医学部附属病院、県立尼崎総合医療センター、県立柏原病院を結ぶテレビカンファレンスシステムを活用いたしまして、合同症例検討会を開催して、医師の資質向上に努めております。
 さらに、遠隔地等における医師が専門的な助言を要する困難な症例につきましては、尼崎総合医療センターの専門医とICTを活用して、検査データなどを共有しながら、診療相談を行うなど、地域の診療体制の充実を図っております。
 今後とも、テレビカンファレンスシステムの他の地域への拡大や、遠隔画像診断を含むICT等を活用した遠隔医療技術の積極的な導入を図るなど、県内のいずれの地域においてもより質の高い医療を受けることができるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
安福英則議員

視察に行きました筑波大学の場合、そこの中心となる大学の医学部いうのは一つしかなくて、その周辺の病院がほとんどその大学の人が行ってるということが、非常に連携がとりやすい仕組みになっているのは間違いないと思います。兵庫県の場合は、多様な大学から医師の方が来られている、その辺の関連する病院が一筋縄ではいかないところもあろうかと思いますし、これはこの前、ほかのところで知事とお話ししておって、要は遠隔治療の場合は、治療先は保険、お金が入るけども、こっちのほうは入らないというようなお話をお聞きしました。その辺が今後の一つの、そういうもっと努めていくための課題かなと思っておりますので、そういうことも踏まえて、今後のご尽力をよろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 4番目は、相次ぐ自然災害による被災経験を踏まえた今後の対応ということでございます。
 今定例会、多くの議員がこのたびの災害、連続した災害について、いろんな角度から質問されておりますので、簡単にこの点についてはお尋ねしたいと思います。
 近年の自然災害は激甚化、多発化するとともに、連続・複合的に発生することもあり、最近の被害は、日本では10年前の4倍、世界全体でも3倍と言われるようになっております。
 自然災害に備えるには、まずは過去の教訓を生かすことが大切であります。昔から繰り返し自然災害を受けた地域では、被害の教訓が伝えられているところが多くあります。
 例えば、東日本大震災で被災した岩手県の宮古市の石碑には、昭和8年の、昭和三陸地震による津波被害と、ここより下に家を建てるなという教訓が刻み込まれています。
 また、7月の西日本豪雨で土砂災害や水害による災害を受けた被災地にも、過去に土砂災害や水害で被害に遭ったことを石碑や伝承で今に伝えていたところがありました。
 さきの台風第21号により、関西国際空港が被害を受けた際、防災センターや変電設備といった重要施設をターミナルビルの地下に配置していたため、浸水し、利用客らに被災状況を知らせる館内アナウンスを流さなかったり、広範囲で停電したりする事態を招きました。
 東日本大震災による東京電力福島第一原発の事故は、非常用ディーゼル発電機が津波で使えず、原子炉を冷却できなかったことで起こっております。
 このような重要施設の浸水リスクに備える教訓が生かされていなかったのではないでしょうか。
 過去の災害を忘れることなく教訓にし、いかに備えるかが課題だと思われます。
 また、自然災害により被害が起きた際に想定外であったと言われることが多くあります。台風第21号による本県の高潮被害については、潮位は設計潮位を超えてはいなかったものの、想定を超える強力な風のため、波が防潮堤を越えて被害を受けたと思われます。
 今後は、地球温暖化等に伴い、自然災害が更に激甚化し、連続・複合的に発生することも予想されますことから、過去の災害を教訓に、備えを強化するとともに、これまで想定していなかった事態への対応が必要となると考えますが、当局の見解をお伺いします。
知事(井戸敏三)

地震や風水害が多発して、想定外と言われる事態がたびたび起こっておりますが、想定外をなくすための万全の備えが必要であることは言うまでもありません。
 本県は、阪神・淡路大震災を教訓に、24時間の監視・即応体制の構築をはじめ、防災拠点や情報システムの整備、防災計画やマニュアルの策定、県民運動による地域防災力の向上など、ハード・ソフト両面にわたって総合的な対策を行ってきました。
 南海トラフ地震をはじめとする将来のさまざまな災害に的確に対応するには、ご指摘のように、過去の災害の検証や科学的な研究成果に基づき、事前のシナリオを準備し、想定外を減らす努力を積み重ねていかねばなりません。自然災害は、それぞれ個性があります。毎回新たな課題や弱点が明らかになり、本年の大阪府北部地震や一連の豪雨・台風災害においても、高潮対策や、通勤時を含めた帰宅困難者対策、避難情報の提供のあり方、避難のあり方、住民の避難行動向上対策などの課題が顕在化してきました。
 これらに対する検証や対策の検討を行い、南海トラフ地震、津波対策にも応用できるように万全を期したいと考えております。
 さらに、津波一斉避難訓練や、市町地域における実践的な防災訓練などの継続的な実施によりまして、災害時における対応の確認や、不測の事態の検証を行いながら、想定外の災害にも柔軟に対応できるよう、平時から取り組んでいくことが肝要です。
 また、阪神・淡路大震災から24年が経過しようとしております。既に被災経験のある者は、被災地でも半数を下回っていると考えられます。したがって、今や震災の経験や教訓が風化しつつあるのではないかと懸念しています。それだけに、忘れない、伝える、活かす、備える、これを基本に対策していかなければならないと決意を改めてしております。
 いつ、どのような災害が起こるのか予測はできませんけれども、想定外の事態に直面しても戸惑うことがなく対応できるよう、県、市町、県民、企業等が一体となって、安全・安心の兵庫の実現に取り組んでまいりますので、よろしくご指導とご協力をお願いいたします。
安福英則議員

コメントだけ述べさせていただきます。
 このたびの災害で一番感じたのは、いわゆるもともとの被害というよりも、二次災害といいますか、災害によって停電とか、そういうことの非常に結果、何日にもわたって、多くの世帯が停電するなど、そういう被害が出ました。これにつきましては、非常に、昔は停電も多かって、ある時期から停電というのは余りなくなりました。しかし、最近、何でこれだけ時間かかるのかというと、それはいわゆる工事業者、いわゆる関西電力でしたら近電とか、その辺の各営業所が集約されて、それぞれの地域で対応する人数が現実には減っております。そういう中で、素早いスピードで復旧対応ができないというのが最近の停電の長時間にわたる結果だと、そのような思いも持っておりますので、行政だけでなく、やはり民間を含めた、その後の災害が、台風なり地震なりあった後の、その対応策を民間業者等がどうするかというのは一つの大きな課題となっておりますので、その辺につきましてもよろしくお願いしたいと思います。
 最後の質問に移ります。
 JR播但線の蓄電池車両の導入についてでございます。
 2年前に質問いたしました但馬地域と姫路を結ぶ鉄道路線であるJR播但線への蓄電池車両の導入の検討状況についてお伺いします。
 JR播但線は、姫路・和田山間の65.7キロを結ぶ本県にとって重要な南北交通路線であり、明治27年に姫路・鶴居間で開通してから120年を超える歴史を有します。その後、但馬と播磨、更には神戸・阪神を結ぶ公共交通として、沿線をはじめとした県土の均衡ある発展に寄与してまいりました。しかし、平成10年にJR播但線が姫路・寺前間で電化されて以来、特急はまかぜ以外の車両は寺前駅で乗り換えを余儀なくされております。寺前・和田山間の電化に関しては、断面の小さなトンネルの拡幅が必要とされ、多大な費用が必要とのことから、JR西日本が開発中の蓄電池車両が実用化される際には、播但線への導入を期待しておりました。
 昨年、日本遺産登録がなされた銀の馬車道、鉱石の道は播但線沿いに展開されており、世界遺産の姫路城のある姫路から北上する沿線には、昨年から今年にかけてオープンした峰山高原のスキー場、生野銀山、竹田城という観光資源があり、さらに、終点の和田山からの山陰線沿いには、出石、城崎温泉、山陰海岸ジオパークと続き、スキー場や海水浴場などの観光資源も豊富であります。蓄電池車両の導入により、姫路・和田山が乗り換えなしでつながれば、姫路からこれらの観光地へアクセスが格段に向上し、大きな経済効果が期待できると考えられます。
 さらに、この件については、播但線が沿線の高齢者や学生等にとって不可欠な、重要な交通手段でもあります。時間短縮等の利便性向上が地域の活性化に大きく寄与することから、県町村会から毎年、県に要望が提出され、また、関係市町もJR西日本本社や福知山支社に陳情を行っています。まさに蓄電池車両の導入は、沿線住民の長年の願いとも言えます。2年前の質問に対する答弁では、JR西日本において、平成29年度末までに蓄電池の持続性、特性等の性能試験を終了し、引き続き試験結果の分析や採算性の評価を行い、導入路線の決定をしていく予定とのことでありました。
 そこで、JR播但線への蓄電池車両の導入に向けて、その後の状況をお尋ねいたします。
県土整備部長(濱浩二)

JR播但線への蓄電池車両の導入についてお答えいたします。
 JR播但線は通勤・通学、買い物など、沿線住民の日常生活を支える移動手段として、また銀の馬車道や竹田城など、但馬地域の観光地へのアクセス手段として不可欠な公共交通でございます。
 姫路駅・寺前駅間は電化に伴い、利便性が大きく向上いたしました。一方、普通列車の利用者は寺前駅での乗り換えが必要で、一部の列車では10分を超える乗り継ぎ時間を要するなど、利便性や速達性に課題はございます。
 このため、電化区間と非電化区間の直通運転が可能な蓄電池車両の導入は利便性、速達性の向上に有効であると考えてございます。蓄電池車両の開発について、JR西日本は、平成29年度までの性能試験結果で、蓄電池の小型化、軽量化、低コスト化等の技術的な課題があり、その解決にいましばらく時間がかかるとしており、導入予定路線についても、いまだ明らかにはしておりません。
 一方、JR他社を見ますと、蓄電車両の営業運転が平成26年度から既に始まっております。JR東日本が栃木県の烏山線、秋田県の男鹿線、JR九州が福岡の若松線に導入してございます。
 このため、JR西日本においても営業運転の可能性が十分あるというふうに考えてございます。播但線では、現在製造後約40年を経過した車両が運行されており、更新時期が近いことから、更新に合わせて蓄電池車両が導入されるよう、営業運転を行っている3路線の導入の経緯でありますとか、効果も踏まえて、沿線市町と連携し、引き続きJR西日本に働きかけていきたいというふうに考えてございます。
安福英則議員

播但線の蓄電池車両の導入につきましては、粘り強い交渉をよろしくお願いしたいと思います。
 地元も頑張ってやってまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

リンク